2016年4月24日(日)
熊本地震
ボランティア続々
高校生ら「少しでも役に立ちたい」
地震が多発し、終息の見通しがもてない熊本地震。困難な状況にある被災者たちのために何かしたいと、23日、県内外から多数のボランティアが駆けつけました。大きな被害を受けた熊本県益城町のボランティアセンターには、週末を利用して活動をしたいという人たちが集まり、家の後片付けなどに汗を流しました。そのなかには、地元の高校生や阪神大震災で被災した人の姿もありました。
(武田祐一、写真も)
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熊本市から来た会社員の女性(44)は「被災した家の家具の移動をしました。余震がひどく、家の人は精神的なストレスが高くなっている」と話します。「17日の地震で、益城町で暮らす父親のいとこが倒壊した建物の下敷きになって亡くなりました。少しでも何かできることがあればと思って参加しました」
避難者の車が校庭に多く駐車している避難所の広安小学校では、地元や近隣の自治体に住む人が運営に協力していました。
そのなかには高校生のボランティアの姿も。出入り口の案内や避難所の食事作り、配膳、後片付け、館内のそうじ、物資の移動などを担当しています。
地元の高校3年生の男子(17)は「うちは倒壊を免れましたが家具が転倒して室内はグチャグチャです。避難所に来たらお年寄りが座らず立ったままでした。座らせてあげたいと思ってマットやいすを用意しました」。
同じく高校3年生で熊本市から連日通っている、いずれも17歳の女子2人組。「震災で学校は休校です。友だちから人手が足りないと聞いて19日から来ています」「東北の震災の時には遠いので行きたくても行けなくて悔しい思いをしました。少しでも役に立てたらと思います」と語り、高校生たちは「お年寄りにありがとうっていわれるとうれしい。やりがいがあります」と話していました。
全国各地の社会福祉協議会からも多くのボランティアが派遣されています。
兵庫県の社会福祉協議会の募集に応じた明石市の男性(77)は「バスで2昼夜かけて来ました。実家が神戸市長田区でしたが阪神大震災で被災しました。そのときにお世話になったので一番に駆けつけないと」と語りました。