2016年4月22日(金)
川内原発停止求める
井上氏 「再稼働の前提崩れた」
|
日本共産党の井上哲士議員は20日の参院決算委員会で、熊本地震のさなかに稼働を続ける川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の停止を求めました。
井上氏は、熊本県益城町で今回記録した1580ガルの揺れは、九州電力が川内原発で想定した基準地震動(620ガル)をはるかに超え、こうした地震は次にどこで起きても不思議ではないと強調しました。政府は今回の地震を起こした断層が想定より長く、未知の断層も判明したこと、内陸地震としては活動域がかつてなく広域であることを明らかにしました。
井上氏は、川内原発のある南西方面での地震の警戒が必要とする専門家の指摘を示し、「原子力規制委員会が川内原発の再稼働を認めた前提が崩れている」と述べ、不測の事態に備えて稼働継続の是非を真剣に検討するよう求めました。
丸川珠代原子力防災担当相は、これまでのところ川内原発で観測されたのは最大12・6ガルで「現状では停止の必要はない」と答弁。井上氏は「これまでのことではない。今後、どこでも起こりうるという立場で政府が備えなくてどうするのか」と批判しました。
井上氏は、規制委が同日、運転開始から40年を超えた老朽原発である高浜原発1・2号機の再稼働の前提となる審査書を決定した問題にも言及。政府の「長期エネルギー需給見通し」では、運転延長を常態化せざるをえなくなるが、中性子によりもろくなった原子炉の運転は危険極まりないと批判しました。