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2016年4月20日(水)

熊本地震 歩行困難の男性救出

知人の共産党員が 安否確認で発見

熊本市

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(写真)男性が救出されたマンションの部屋(手前)を指さす村上さん=19日、熊本市西区

 熊本地震によって大きな被害を受けた熊本市西区のマンション2階の一室で18日、65歳の男性が救出されました。男性には脳梗塞の病歴があります。15日に届いた封書が室内にあったことから、16日未明の本震で歩行が困難になったとみられます。男性は病院に搬送され、命に別条はありません。

 男性を発見したのは、同区内に住む日本共産党員の村上勇さん(69)です。村上さんと男性は20年ほど前に同じ職場で働いていたことがあり、2年前に再会すると「生活問題を抱えているため、年金が支給されなくて困っている」との相談を受けました。

 村上さんは男性の相談を受け、益田牧子・熊本市議(当時)に連絡。弁護士を通じて問題を解決し、年金が支給されることになりました。

 今年1月には、村上さんが散歩中に男性と出会い「元気にしていますか」と声を掛けると「足が悪くなって、つえをつくようになった」と答えたといいます。

 16日午前1時25分に発生した地震で、男性が住むマンションは鉄筋コンクリートの柱が損壊するなどの被害を受けました。部屋の中で倒れていた男性の安否が確認されないまま、マンションの周囲には立ち入り禁止のロープが張られました。

 村上さんが救援活動のさなかに男性の安否が気になって駆けつけたのは、18日午後4時20分ごろ。インターホンを押しても応答はありませんでした。「大丈夫か」と声を掛けると、男性が部屋の中で「助けてくれ」と訴えているのがかすかに聞こえました。

 ドアポストの隙間から室内をのぞくと、男性の手が動いているのが見えました。村上さんは携帯電話で119番通報し、ほどなくしてレスキュー隊と救急車が到着しました。

 村上さんから連絡を受け、避難所を回っていた益田さんと山本伸裕党県議が現場に急行。レスキュー隊がベランダの窓を割って室内に入り、担架で救出される様子を見守りました。

 村上さんは「男性のやせ細った姿を見て、あと1日でも発見が遅れていたら命は危なかったと感じた」と言います。

 19日に開かれた県議会の全員協議会で山本県議は、男性の救出について報告。近県にも応援を要請し、安否確認の人員を早急に増やすよう求めました。

 山本県議は「男性が救出されたのは奇跡的だった。行政は1人暮らしの高齢者などの安否確認に総力をあげて取り組むべきだ」と強調しています。

 (丹田智之、写真も)


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