2016年4月18日(月)
水を食料を 避難11万人
懸命の捜索 南阿蘇村8人不明
熊本の死者41人
熊本県を中心に相次いだ地震で、消防、警察などは17日、行方不明者の捜索や救助活動を続けました。同県南阿蘇村によると、8人と連絡が取れず捜索が続きました。14日以降の地震で、熊本県では益城(ましき)町や南阿蘇村などで計41人が死亡しました。熊本県によると、重軽傷者は1000人を超えました。17日午後2時半現在で、723カ所に約11万人が避難しています。
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熊本地震の避難者の食料不足が深刻になっています。安倍晋三首相は「食料、医療、水などの提供態勢をさらにしっかり行っていくよう強く指示した」(17日)と言いますが、3食満足にとれない避難者が続出。緊急対策が求められています。
「昨日(16日)の朝は、おにぎりのために2時間は並んだ。足が痛くなって、昼と夜は並ぶのをやめた。親戚に食べ物を分けてもらった」
こう話すのは、益城町の総合体育館に14日深夜から愛犬と避難している元助産師の女性(73)。当初、総合体育館は約400人が避難していましたが、16日未明の本震で、避難者が急増。食べ物が目に見えて変化したといいます。
「15日は何種類かお弁当があって、選ぶことができて、並ぶこともなかった。16日からは、おにぎりになった」と女性。
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体育館で17日の昼食に配られていたのは、おにぎりやカップ麺、バナナでした。
カップ麺や飲料水などを配布しているYMCAのメンバー(28)は「予想を超える避難者がいらっしゃって、当初の2、3倍になっていると思います」といいます。当初、世帯の人数ごとにペットボトルのお茶を渡していました。今は、被災者が持ち寄る空のペットボトル(500ミリリットル)にお茶をつぎ足すことにしています。
「明日、あさって以降も物資が届くかわからない。飲み物を提供し続けるには、こうせざるをえない。全ての避難者に食べ物が行き届いていないのが現状です」と語ります。(桑野白馬、矢野昌弘)