2016年4月17日(日)
子どもの格差 日本ワースト8
貧困の度合い米国より深刻に
ユニセフ報告書
国連児童基金(ユニセフ)は14日、欧州連合(EU)や経済協力開発機構(OECD)に加盟する41カ国の、貧困世帯の子どもと真ん中の標準的世帯の子どもの格差がどの程度広がっているのかを調べた報告書を発表しました。日本は所得格差で41カ国中、下から8番目の34位でした。
30位の米国よりも貧困の度合いが深刻であることが浮き彫りになりました。1位のノルウェーをはじめ4位までは北欧諸国が占め、韓国は15位、最下位はルーマニアでした。
日本の最貧困層10%にあたる子どもの世帯所得は、所得分布の中央値にあたる子どもの約40%ほどしか得られていないことが分かりました。
日本語版の報告書では、首都大学東京子ども・若者貧困研究センター長の阿部彩さんが、1985〜2012年の間に、中間層の所得が上昇したのに対し貧困層では所得が減少したため、子どもの格差が拡大したことを独自のデータで明らかにしています。
報告書では子どもたちの幸福度を高めるため、▽最も貧しい子どもたちの世帯の所得を改善する▽すべての子どもたちに対して健康的な生活習慣を促進、支援する―など五つを求めています。
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