2016年4月15日(金)
住宅無償提供継続を
紙氏 「国の無策は重大責任」
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日本共産党の紙智子議員は13日の参院東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会で、東京電力福島第1原発事故に伴う自主避難者の住まいの問題について、実態把握や対策を怠った国の責任を追及し、住宅の無償提供の一方的な打ち切り方針を撤回するよう求めました。
福島県では、現在も避難指示区域外の多くの人が自主避難を続けています。県は災害救助法に基づき全国に及ぶ避難者に住居を無償提供してきましたが、内堀雅雄知事は昨年6月、自主避難者への提供を2017年3月末で打ち切ると表明しました。
紙氏は「住宅の無償提供を打ち切られたら生活できなくなる」という当事者の声を紹介し、無償提供を求める自主避難者がどの程度いるか調査したのかとただすと、高木毅復興相は「わからない」と答弁。紙氏は「多くの支援団体は調査しているのに、政府の責任が果たされていない」と批判しました。
さらに紙氏は、応急仮設住宅の提供期限(2年3カ月)内に放射能被害が収まると考えていたのかと質問しました。松本文明内閣府副大臣は「むずかしい」と答えましたが、高木氏は答弁を避けました。紙氏は、災害救助法では限界があるとわかっていながら、まともな対策をとらなかった国の責任は重大だと強調。「自主避難者の意見を聞き、引き続き安心して住宅が確保できるよう対策を打つべきだ」と主張しました。