2016年4月13日(水)
災害時海上交通の安全を
法改正で辰巳氏が質問
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参院国土交通委員会で7日、海上交通安全法改正案が全会一致で可決されました。法案は、津波などの非常災害が発生した場合の船舶交通の危険を防止するための措置を講ずるものです。
採決に先立ち日本共産党の辰巳孝太郎議員が質問に立ちました。
東日本大震災の際、東京湾で岸壁衝突などを避けるため各港を出た船が湾内に集中し、船舶の衝突事故の危険が高まりました。辰巳氏は、大阪湾でも同様の事態が起こりうることを政府答弁で確認。非常災害時に船舶に移動を命じることができる同改正案の意義を明らかにしました。
辰巳氏は、国交省が船舶運航事業者に作成を促している「津波避難マニュアル」を作成したのは内航事業者4000社のうち370社にとどまっていることを確認し、外国の海運事業者も含め作成をいっそう促すよう求めました。
また辰巳氏が、南海トラフ巨大地震が起きた場合の長周期地震動に関する国の検討会報告にふれ、深刻な揺れが想定される大阪市湾岸部の旧WTCビル(大阪府咲洲庁舎)などの超高層ビルに対する対策をただすと、石井啓一国交相は「対策案の成案が得られたら速やかに必要な対策を講じ安全性確保に努めたい」と述べました。