2016年4月8日(金)
話し合い解決が原則
国境離島特措法案 塩川氏が主張
全会一致で可決
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衆院内閣委員会は6日、自民、民進、公明などが提出した国境離島特措法案を全会一致で可決しました。
日本共産党の塩川鉄也議員は採決に先立つ質疑で、離島自治体で構成する全国離島振興協議会が、離島航路を「海の国道」として全ての航路への支援の抜本拡充を求めていると指摘。離島航路・航空路の運賃引き下げ、島での生活に必要な物資購入の費用の低廉(ていれん)化をする法案なのかと質問しました。提出者は、「運賃等、費用負担について可能な限り低廉化、軽減する」と答えました。
特措法案が目的とする領海や排他的経済水域の保全への寄与に関して、塩川氏は「離島振興法に基づく施策拡充でできる」と指摘し、「時代遅れの離島航路整備法の抜本改正こそ行うべきだ」と主張しました。
特措法案の「素案骨子」(昨年4月)では、国境離島への「国の行政機関の設置」に関する努力義務規定の例示として「自衛隊」などの文言が入っていました。提出者は、塩川氏への答弁で、日本共産党の指摘も踏まえ法文では削除されたことを認めました。
塩川氏は「政府は自衛隊配備など実施すべきでない」とし、「国境に接する離島の住民が望むのは、平和で友好の海にするための協力の推進だ。問題が起きても話し合いでの解決が原則であり、憲法9条の精神にのっとった対応こそ求められる」と強調しました。