2016年4月5日(火)
環境省は責任果たせ
塩川氏 PCB処理問題で追及
衆院環境委
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日本共産党の塩川鉄也議員は1日の衆院環境委員会で、毒性の強い化学物質・PCB(ポリ塩化ビフェニール)廃棄物の化学処理施設で相次ぐトラブルの問題を追及しました。
塩川氏は、PCB処理施設の建設時に環境省が住民に「安全対策に万全を期す」と説明してきた経緯を確認したうえで、処理事業者JESCOによる全国5施設で長期の操業停止が繰り返されていると指摘しました。
昨年11月末から停止したままの北九州事業所(福岡県北九州市)では、排ガスからの高濃度の有害物質の検出を1年半も隠蔽(いんぺい)していたと批判。環境省が事業運営をJESCOに任せ、JESCOも運営を他社に委託している「丸投げの連鎖がトラブルの大本だ」とただしました。
また、11年に2カ月間操業停止した豊田事業所(愛知県豊田市)では、派遣労働者が職員の約6割を占め、現場作業の多くを担っていると指摘。夜間は派遣労働者だけで指揮命令者がいない実態も示し、安定した雇用確保を求めました。
丸川珠代環境相は「住民との信頼関係をゆるがしてはならない」「JESCOへの指導監督を徹底する」と述べるにとどまりました。塩川氏は「PCBの安全な処理は環境省の責任だ。非正規化でコスト削減を進めた安全対策の軽視が問われている」と強調しました。