2016年4月5日(火)
問題多い警察の捜査
清水氏 強かん冤罪事件で指摘
衆院法務委
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日本共産党の清水忠史議員は1日の衆院法務委員会で、鹿児島県で起きた強かん冤罪(えんざい)事件での捜査の問題点をただしました。
鹿児島市で2012年、女性に暴行したとして強かん罪に問われた男性の控訴審で福岡高裁宮崎支部は16年1月、逆転無罪を言い渡しました。控訴審で実施された精液のDNA型鑑定で別人の型が検出されたことなどから懲役4年とした一審判決を破棄しました。
裁判で検察側は、県警の鑑定ではDNAが微量で型を鑑定できなかったと主張。しかし、控訴審判決は、県警の鑑定について、技術が著しく稚拙か、別人のDNA型が出たため捜査官の意向を受けて鑑定不能とした可能性を否定できないと指摘しました。
清水氏は「ここには重大な疑いがあるし、DNA型が技術的に出せないというなら外部に委託することが間違いを生まないポイントだ」と指摘。県警の鑑定には詳細な記録がなく、残余試料がなくなるからと外部での再鑑定を拒否しながら、検察側が高裁の鑑定後、裁判所や弁護側に無断で別の専門家に鑑定を依頼したことを批判。「捜査機関だけに証拠を独占させるから問題が起こる。証拠の保全についてはルールの法制化で証拠のねつ造を防ぐべきだ」と主張しました。