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2016年4月2日(土)

異常な基地労務費負担

思いやり予算 特別協定 参院で承認

井上議員が撤回求める

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 在日米軍駐留経費(思いやり予算)の支出を今後5年間(2016〜20年度)延長する新しい特別協定が3月31日の参院本会議で可決・承認されました。日本共産党、社民党が反対。日本共産党の井上哲士議員は同日の参院外交防衛委員会で、世界でも異常な日本の米軍基地労務費負担の実態を示し、協定撤回を求めました。

 思いやり予算で支出される基地労働者の労務費は、日米地位協定では米軍の全額負担とされていますが、1987年の特別協定以来、日本が大半を負担し、負担総額は約3兆円にのぼります。

 井上氏は、今回の協定で日本が労務費を負担する人数が、特別協定締結以来、初めて増加したと指摘。「(政府は)『米国のリバランス政策で配備される最新鋭の兵器の維持・整備費のため』というが、同政策は米国が自らの利益のために自ら決めたもの。米側が負担するのが当然だ」とただしました。

 井上氏は、同じ米国の同盟国でもドイツやイタリアは全て米側負担だとして、日本の異常性を指摘。岸田文雄外相は「各国の安全保障環境はさまざまだ」と述べるだけで、日本の突出した負担の理由を説明できませんでした。

 井上氏は、2008年に米下院公聴会でアルビズ国務副次官補が日本の思いやり予算は「どんな基準をとってみても寛大なもの」だと証言したことに触れ、「一方で国民の暮らしの予算は削られてきた。『国ごとにそれぞれの事情』などという、いいかげんな説明で国民の理解は得られない」とただしました。

 同特別協定により今後5年間の日本側負担総額は9465億円となり、これまでの5年間の総額より133億円増額されます。日本が給料を負担する基地労働者は、米国の最新兵器の「維持・整備」分野での人員増加のため過去最高の2万3178人にのぼります。

 外務省は1日、閣議と新協定承認を通知する外交公文の交換を経て、同協定が発効したと発表しました。


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