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2016年3月30日(水)

きょうの潮流

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 原子力規制委員会の審査をパスすれば速やかに稼働すべきだ、そのプロセスが止まるのは問題だ―。経団連会長が先週の会見でこう述べました▼大津地裁が関西電力高浜原発3、4号機の運転停止を命じた仮処分決定について聞かれて答えたものです。電力会社にとって「(こうした決定は)非常に大きな障害になる。何らかの緩和メカニズムが必要」とまでいいます▼あからさまなのは業界団体の電気事業連合会会長で関電社長の発言です。上級審で決定が覆れば、申し立てた住民に対し損害賠償請求も「検討の対象となり得る」と述べたというのです。まさに、なりふり構わずというべきもの。住民側の弁護団に「恫喝(どうかつ)だ」と抗議されました▼こうした発言と前後し、愛媛県にある伊方原発1号機を廃炉にすると四国電力が発表しました。来年9月に運転開始から40年になる老朽原発です。政府が運転期間を原則40年にしているのだから廃炉は当然です▼しかし、四国電力によれば、再稼働しても採算に合わないから。安全より採算なのです。四国電力は同じ日、3号機を7月にも再稼働させようと最終的な準備を規制委に申請しました。このやり方、昨年も見受けました▼関電は運転開始から40年超の美浜原発2基の廃炉を決定し、同じ老朽の高浜原発2基を含め3基の再稼働へ向けて審査を申請したのです。廃炉を再稼働の隠れ蓑(みの)にする姑息(こそく)な思惑が働いていないか。国民世論の多数は再稼働に反対です。原発推進側のどんな言動にもかかわらず。


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