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2016年3月24日(木)

きょうの潮流

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 「春宵一刻直(あたい)千金」中国・宋代の詩人、蘇軾(そしょく)は春の夜の美しさを余韻たっぷりによみました。この詩をもじってお金に計算した人がいたと知りました。江戸時代の狂歌師、大田南畝(なんぽ)です▼当時、一刻は2時間、千金は1万両。一晩で「六万両の春の曙(あけぼの)」とよみました。中国文学者の故・一海知義さんが著書『漢詩一日一首』で紹介しました。悪ふざけを怒るのはおとなげないと一海さんは寛大です▼6万両は今日の貨幣価値にして億単位の金額です。ひと晩で大金を積み上げる歌をよんだのは南畝のしゃれっ気でしょう。江戸の金座跡に建てられたのが日本銀行本店です。門前で桜の花が咲いています▼日銀が「異次元の金融緩和」を導入したのは2013年4月4日。4度目の春は異常なマイナス金利政策の中です。銀行の低金利はさらに下がり、100万円を1年間定期預金にしても利子は100円ほど▼それでも黒田東彦(はるひこ)日銀総裁は個人に「プラスの効果が大きい」と言います。「預金金利は低下していますが、もともと0%に近かったため低下幅はごく小幅です」。これまでも預金金利が低かったのだから、さらに下げても影響は軽微というわけです▼預金に利子がほとんどつかないのは自然現象ではありません。長年続いた日銀のゼロ金利政策によるものです。老後の備えや子の教育資金をこつこつためる人たちによく言えたものです。私たちはもっと怒っていい。なけなしの利子すら奪う日銀に。日銀にこの政策をとらせる安倍政権に。


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