2016年3月20日(日)
保育の質低下まねく
島津氏、「企業主導型」ただす
衆院内閣委
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日本共産党の島津幸広議員は18日の衆院内閣委員会で、子ども子育て支援法改定案で新たに導入する「企業主導型保育」について、保育の質が低下するとただしました。
安倍内閣は、新たに増やす10万人分の保育施設のうち5万人分を市町村が関与しない無認可施設である「企業主導型保育」で確保するとしています。
内閣府の武川光夫政策統括官は「運営主体は事業者と委託事業者、共同設置がある」と答弁。指導監督は都道府県が行うものの、年1回の監査は「今後考えていく」と答えるにとどまりました。
保育基準は「定員19人以下の小規模型保育B型」にする考えを示しました。島津氏は、B型は0歳〜2歳児が対象で、職員の半数に保育士を配置すればよく、園庭と調理室の設置義務もないと指摘し、「保育の質の水準の低下は避けられない」と批判しました。
島津氏は「企業主導型保育」で行う「24時間サービス」や「一時預かり」も、「企業に都合のいい“柔軟で多様な”働き方が保護者に強いられ、子どもたちの健やかな育成が犠牲にされてはならない」と強調しました。
島津氏は、2014年度の保育施設における死亡事故が、認可で5人、認可外で12人であり、政府が事故原因を掌握せず対策をとっていなかったことを批判。保育士の処遇改善を求めるとともに「いたましい死亡事故をなくすためにも保育の質をしっかり確保する。子どもたちのケアが十分にできるだけの保育士の配置をすべきだ」と述べました。