2016年3月19日(土)
希望者の継続入居を
堀内氏 公営住宅退去で追及
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日本共産党の堀内照文議員は17日の衆院災害対策特別委員会で、阪神・淡路大震災の際に設けられた借り上げ公営住宅から被災者が退去を求められている問題を取り上げ、希望者全員の継続入居へ国が責任を果たすよう求めました。
兵庫県内の各自治体では、借り上げ災害公営住宅の返還期限(20年)を理由に被災者が退去を求められ、応じない場合は行政から提訴される事態まで起こっています。
堀内氏は、神戸市から提訴された72歳の女性の事例を紹介しました。この女性は乳がんを患ったうえ、難病を抱え、まっすぐ歩けないにもかかわらず、退去を迫られたとして、「入居者一人ひとりの状況を具体的に踏まえた柔軟な対応が必要だ」とただしました。津島淳・国土交通政務官は「地域の状況等を踏まえ各地方公共団体が判断する」と答えました。
堀内氏は、一人一人の生活再建を図るという災害対策基本法の精神も示し、「国が被災者を見捨てないという姿勢を示すことが大事だ」と強調。(1)コミュニティーの維持という観点から政府が指針を示し、自治体が原則継続入居を認めるような仕組みをつくる(2)継続入居を認めた場合、国からの財政支援を行う―ことなどを提案しました。
河野太郎防災担当相は「国として何ができるか、しっかり検討していきたい」と述べました。