2016年3月18日(金)
違法監視 防衛相認めず
井上氏、即刻中止求める
参院委
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日本共産党の井上哲士議員は17日の参院外交防衛委員会で、自衛隊の情報保全隊が行っている違法な国民監視をただちに中止するよう求めました。
自衛隊による国民監視をめぐっては2月2日、市民らが中止と損害賠償を国に要求していた訴訟の控訴審判決が仙台高裁であり、原告1人についてプライバシー侵害を認定。国・防衛省は最高裁に上告せず、判決が確定しています。
井上氏は、日本共産党が入手し告発した陸上自衛隊情報保全隊の国民監視記録文書を高裁判決が、同隊の作成と認定していることを指摘。上告を断念したことからも「自衛隊がこれらの行為を違法だと認めたということではないのか」とただしました。
中谷元防衛相は、「関係する訴訟が継続中なので答えは差し控える」と繰り返し発言。違法な監視の事実を認めず、原告を監視した記録文書の削除や謝罪も拒否しました。
井上氏は、情報保全隊に指示する立場にあった陸上幕僚監部の情報保全室長が控訴審で、「公になっていない氏名を仮に情報保全隊が調べたら問題ある行為」であると証言していることを紹介。「防衛省も同じ認識か」とたずねました。
中谷防衛相は、「関係省令にしたがい適切な方法でおこなっている」として、具体的な情報収集について答えない、不誠実な態度に終始しました。
井上氏は、こうした姿勢を厳しく批判。監視活動の即刻中止と、情報保全隊の活動を調査する第三者委員会の設置を求めました。