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2016年3月18日(金)

きょうの潮流

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 「もう一度、戻りたい。真面目にやっていれば、横綱になれたかなと…」。元関脇の貴闘力さんが最近、自身のギャンブル体験をテレビやシンポジウムで語っています▼父親がギャンブル依存症で幼い頃から苦労し、中学卒業後、すぐに相撲部屋に入門。賭け事には絶対に手を出さないと思っていましたが、周りはそればかり。いつの間にか毎日やるようになり、借金生活へ。ついには違法な野球賭博に手を染めて角界から追放されました▼自助グループにも通い、今は依存から抜け出しているそうですが、ふだんから勝ち負けにこだわるスポーツ選手は賭博にはまりやすいと。狭い世界の中で自己形成してきた選手が挫折や燃え尽きたりすると、その心の空洞にギャンブルがすみつきやすくなると指摘する専門家も▼プロ野球の巨人から発した賭博問題が広がっています。阪神や西武、ソフトバンクでも公式戦の勝敗に絡んで多数の選手たちが金銭をやりとりしていたことが発覚しました▼グラウンドの中で平然と行われていた賭博行為。その日常が野球賭博や八百長行為につながっていくことは想像に難くないでしょう。しかし、それを「ご祝儀」「験担ぎ」と称して不問にしていた球団やプロ野球組織の認識の甘さに驚きます。いわば、職場の中で賭け事が蔓延(まんえん)していたわけですから▼こんな状況で25日からの開幕を迎えられるのか。みずからを律し、鍛えた技と力をぶつけ合うグラウンド。そこが賭場と化したプロ野球など見たくありません。


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