2016年3月15日(火)
新潟・愛知・広島 最低生計費
20代 時給1300円超必要
全労連加盟労組調査
最低賃金大幅引き上げを
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健康的で文化的な人間らしい生活ができる賃金はいくらか―。全労連に加盟する労働組合が中心になって実施している最低生計費試算調査の結果が新潟、愛知、広島の3県でだされ、20代単身者で時給1300〜1400円が必要だとしています。
20代単身者の1カ月の生活に必要な月額賃金(税・社会保険料込み)は、新潟で24万3742円(時給1402円)、愛知で22万6583円(時給1304円)、広島で21万1394円(時給1364円)となりました。(上の表)
地域別最低賃金は新潟731円、愛知820円、広島769円。人間らしい生活にとって必要な賃金から見て、大幅に下回っています。
新潟、広島では世帯モデルごとの試算結果をだしています。(下の表)
新潟では、30代夫婦と9歳の子どもがいる世帯について試算。結果は、税込み月額で最低生計費は42万8901円(年収514万6812円)でした。
50代夫婦と20歳、16歳の子どもがいる世帯では、税込み月額73万9615円(年収887万5380円)となりました。これは、20歳の子どもが首都圏の私立大学に通っているとして、大学学費(年間総額121万5700円)、仕送りを含めて算定したものです。
広島では、母子世帯モデル(30代の母親と10歳の子ども)を試算しています。税込み月額では32万7416円(年収392万8992円)が必要だとしています。時給で計算すると2112円になります。
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40代夫婦と14歳、10歳の子どもがいる4人世帯では、税込み月額55万4169円(年収665万28円)としています。
時給計算は、税込み月額を、新潟、愛知では中央最低賃金審議会が用いる月173・8時間、広島では平均所定内労働時間155時間で割ったものです。
各地の調査は、新潟県労連などでつくる新潟県最低生計費合同調査チーム、愛知県労連、広島県労連パート・臨時・嘱託労組連絡会がそれぞれ実施したものです。
最低生計費調査 現在の日本社会で生活に必要な最低限の賃金を試算したもの。食費、水道・光熱費、保険加入などの生活費用、所有する家財などの調査、実勢価格の調査をふまえて試算しています。