2016年3月12日(土)
司法修習生支援急げ
辞退者の声紹介 清水議員強調
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日本共産党の清水忠史議員は9日の衆院法務委員会で、弁護士などをめざす法曹志願者が経済的理由から法曹をあきらめることがないよう、司法修習生への給費型の経済的支援を一日も早く実施するよう迫りました。
清水氏は、司法修習生は修習専念義務をはじめ公務員の規律と類似する側面を持っていると指摘。法曹は人権擁護など公共的役割を担う存在だからこそ、医師会をはじめさまざまな団体が給費実現に賛同しており、修習を終えた弁護士も、国に育ててもらったとの意識があるからこそ東日本大震災における相談活動をはじめ公共的役割を積極的に果たしていると強調しました。
一方、弁護士所得については、日弁連の調べで、2008年に1150万円あったものが14年には600万円に半減、国税庁の調べでは14年度の所得70万円以下が3万357人中5221人もいると告発しました。
そのうえで清水氏は、15年度に司法試験に合格しながら司法修習を辞退した女性の声を紹介し、「70期の修習が11月から始まる。一日も早い給費型の経済的支援が必要」と迫りました。岩城光英法相は「有為な人材が経済的事情によって法曹の道を断念することがあってはならない。法曹養成制度改革推進会議決定で掲げられた各取り組みを速やかにかつ着実に進めたい」と答弁。清水氏は「ぜひ実現を」と重ねて求めました。