2016年3月11日(金)
検証と再発防止要求
広島中3自殺で田村智子議員
参院文科委
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日本共産党の田村智子議員は10日の参院文教科学委員会で、広島県府中町の町立中学校での、万引きしたとの誤った記録に基づく進路指導後、3年男子生徒が自殺した問題について、徹底的な検証で再発を防止するよう求めました。
田村氏は、自殺の事実を伏せていた学校側に保護者らが不信感を募らせていると指摘。「遺族の気持ちをくみながら、きちんと検証し、文科省も教訓をくみ取るべきだ」と求めました。
また、誤った記録での指導は「言語道断だ」と述べたうえで、学校が、推薦基準の非行歴を3年生の時だけから1年生以降へと拡大していたことも指摘。「思春期の中学生がつまずいたとき、いかに成長を促すかが教育の目的だ。過ちは許さないと脅しつけるような指導は違う」と主張しました。
「同感だ」と応じた馳浩文科相は、副大臣の現地派遣や省内の対策チームの設置を紹介。「丁寧に事案の課題を分析したうえで対処する」と答えました。
田村氏は、日本の教育は高度に競争的で子どもの自殺・不登校の原因になっているという国連子どもの権利委員会の勧告を示し、「文科省として個別の事件というにとどまらず検証すべきだ」と求めました。