2016年3月11日(金)
“惨劇語り9条守る”
東京大空襲71年で追悼集会
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一晩で10万人が犠牲になった1945年の東京大空襲から71年の10日、東京大空襲犠牲者の追悼集会が東京都台東区の言問橋(ことといばし)たもとにある犠牲者追悼碑の前で開かれました。主催は都民でつくる実行委員会。
川杉元延実行委員長があいさつし、「言問橋では両側から逃げた人々がひしめき、風にあおられ業火(ごうか)が走り、一瞬のうちに人が焼けただれ、7000人以上が亡くなった。いま憲法の平和主義が骨抜きにされ、9条改憲まで危惧されている。戦争の惨劇を語り継ぎ、惨禍を繰り返さないため憲法9条を輝かせ、活動を続けていく」と訴えました。
東京大空襲を体験した2人が証言。当時14歳だった露木直治さん(84)は「火の海と熱風の中を家族と逃げ、やっと川沿いにたどり着いた。熱さで川に飛び込み人が亡くなり、悲鳴が聞こえた。友達も近所の人も大勢亡くなった。二度と戦争はしてはならない」と語りました。
映画プロデューサーの山口逸郎さんは「空を見上げるとB29から無数の焼夷(しょうい)弾が落とされて恐怖を感じた。家は焼けずにすんだが、学校に行くと焼け跡の所々に遺体が転がっていた。本当に戦争は恐ろしい。平和を訴えて頑張っていく」と述べました。
参加者が追悼碑に献花しました。