2016年3月10日(木)
国の是正指示 不誠実
赤嶺氏 辺野古和解めぐり追及
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日本共産党の赤嶺政賢議員は8日の衆院安全保障委員会で、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐり、政府が裁判所から提示された和解案を受け入れた(4日)直後に、沖縄県に対し埋め立て承認取り消しを是正するよう指示(7日)した問題を追及しました。
和解条項では、政府が埋め立て工事を中止し、県との円満解決に向けた協議を行い、訴訟になった場合には双方が判決に従うことが盛り込まれています。安倍首相は沖縄県の翁長雄志知事との会談で「今後は誠意をもって協議を続け、円満解決に向けて話し合いたい」(4日)と述べていました。
赤嶺氏が「政府として、いつどこで是正指示を出すと決めたのか」と追及したのに対し、中谷元・防衛相は「和解条項の中に書かれている」と述べ、当初からただちに是正指示を出す方針だったことが浮き彫りになりました。
赤嶺氏は「円満解決のためこれから協議に入るときに是正指示を出すとは、沖縄の立場からみれば非常に不誠実な対応だ」と国の立場を一方的に押し付ける姿勢を批判しました。
赤嶺氏は、戦後の強制的な土地収用が普天間基地問題の原点だと指摘し、今後の県との協議で「戦中・戦後の沖縄の歴史、特に米軍基地の形成過程に係る国際法上の合法性も含めた検証」を行うことを求めました。
中谷氏は沖縄県民の心情や実情を考慮しながら協議を進める考えを示しました。