2016年3月2日(水)
北朝鮮非核化へ「圧迫」続ける
“対話の扉 閉ざさない”
韓国大統領 三・一記念日で演説
韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は1日、三・一独立運動記念式典の演説で、「北朝鮮が非核化の意志を見せず変化を拒否する限り、われわれと国際社会の圧迫は続く」と強調するとともに、「わが政府は対話の扉を閉ざしはしない」と言明しました。
現地紙・韓国日報によると、北朝鮮が今年1月6日に4回目の核実験を強行した後、朴大統領が北朝鮮との「対話」に言及したのは初めてだといいます。ただ、北朝鮮に関する演説内容のうち大部分は「圧迫」を強調するものでした。
大統領は「無謀な挑発に明け暮れる北朝鮮をこのまま放っておけば、5回目、6回目の核実験を続けるだろう」として、「これまでの対応方式では北朝鮮の核開発の意志をくじくことはできない」と指摘。「(核開発では)北朝鮮の政権を維持できず、無意味だということをはっきりと気づかせなければならない」と述べました。
朝鮮半島の緊張状態を終わらせるためにも南北の平和統一が必要だと強調。「核兵器のない世界というビジョンが朝鮮半島から始まり、われわれが享受している自由と人権、繁栄を北朝鮮の同胞とも分かち合えるようにする」と語りました。
三・一独立運動記念式典での大統領演説は、歴史認識問題を強調するのが通例ですが、今年の演説は北朝鮮問題に最も多くの時間を割きました。