2016年3月1日(火)
消費税増税中止求める
衆院委で参考人 宮本徹・宮本岳志議員が質問
衆院財務金融委員会で2月29日、特例公債法案と所得税法等改定案についての参考人質疑が行われ、日本共産党の宮本徹、宮本岳志両議員が質問に立ちました。
特例公債法案について静岡大学の安藤実名誉教授は、予算の単年度主義に反し、財政法違反の赤字国債発行を常態化する法案であり、認めれば国会の自殺行為になると批判。「公債発行によって税負担軽減の恩恵を受けてきた財界が相当の税負担をすべきだ」とのべました。
宮本徹氏が、政府が赤字国債発行を積み重ねてきた歴史的原因を質問したのに対し、安藤氏は「経団連などの財界が、(時々の)内閣へ赤字国債発行の働きかけや圧力を繰り返してきたからだ」と答えました。
宮本徹氏は、赤字国債発行の一方で伸び続ける軍事費を「聖域にしてはならない」と批判し、歳出改革への意見を求めました。安藤氏は「憲法第9条を守り平和を発信すべき日本で、軍事費を増やしていくことは問題だ」と答えました。
全国商工団体連合会の太田義郎副会長は、米穀業を50年営んできた経験や、各地の中小業者の声を交えながら、消費税の「軽減税率」やインボイス導入に関する問題点を告発。インボイスを前提とする「軽減税率」の導入で事務負担に耐えられず、廃業・倒産に至る業者が増え、免税業者を取引から排除することを指摘。さらなる低価格販売競争を招き、規模の小さい中小業者ほどますます消費税を転嫁できず、廃業に追い込まれることになるとのべました。
宮本岳志氏は、消費税率10%増税が日本経済に与える打撃についてたずね、太田氏は「大企業が最高利益を上げる一方で中小企業の7割が赤字決算。内部留保が国民にしたたり落ちず格差が広がっている」と増税中止を求めました。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの片岡剛士主任研究員は、「消費税率10%への引き上げは消費を下向ける。来年4月の消費税増税は凍結すべきだ」と批判しました。