2016年3月1日(火)
高浜4号機緊急停止
発送電作業中 続くトラブル
26日に再稼働した関西電力高浜原発4号機(福井県高浜町)は29日午後2時ごろ、タービンと原子炉が緊急停止しました。関電は原因を調べています。九州電力の川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)でも昨年、設備の細管が損傷しており、原子力規制委員会の審査が通った原発で、再稼働後のトラブルが続いています。
関電によると、29日はタービンと発電機をつなぎ、発電と送電を開始する作業中。警報が鳴ったのは午後2時1分で、発電機内部の故障などを伝える警報が鳴り、発電機が緊急停止、1秒後にタービンと原子炉も緊急停止しました。関電は「発電機に何らかの故障がある可能性がある」と説明。作業再開の見通しはないといいます。
4号機は20日、原子炉補助建屋内で、原子炉を冷やす1次冷却系につながる配管から放射性物質を含む水が漏れたばかり。関電はボルトの緩みが原因だったとして、整備の不十分さを浮き彫りにしましたが、予定通りに再稼働させました。
「安全より利益」の姿勢が招いたもの
日本共産党の渡辺孝・高浜町議の話 4号機は4年7カ月も止まっていたので、どこが不具合を起こしても不思議ではありません。川内原発でも、31年以上取り換えていなかった復水器の細管が損傷し、海水が混入しました。原発の設備や機器は過酷な状態の中で動いています。福島第1原発事故を経験し、十分な点検をしていて当然なのに、相変わらず安全よりも利益を優先する姿勢が招いたものだと思います。