2016年2月28日(日)
野党と力を合わせて安倍政権必ず倒そう
市民連合と総がかり実行委の集会から
「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」と「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」は26日、東京都内で「野党共闘で戦争法廃止へ! 2・26集会」を開きました。「力を合わせ安倍政権を必ず倒そう」という全力の訴えに、「そうだ!」「がんばろう!」と会場から次々と声がかかり、幾度となく拍手に包まれました。
野党各党
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立憲デモクラシーの会の山口二郎さん(法政大学教授)の開会あいさつを受け、野党各党の国会議員が登壇しました。
「大変お待たせをいたしました。野党が共闘することができました。本当にありがとうございました」。こう切り出して大きな拍手に包まれたのは、日本共産党の小池晃副委員長(参院議員)。5野党党首会談の合意事項を一つ一つ読み上げるたびに拍手が起こり、「安保法制を廃止し、立憲主義を取り戻す。これほど明確な大義はない」と強調しました。
この日は、陸軍青年将校によるクーデター「二・二六事件」から80年。小池氏は、あの暗黒時代と違い「安倍自公政権に対する統一戦線の第一歩といえるたたかいが、市民の皆さんの力、デモの力によってこの国に生まれている」と強調。「南スーダンに自衛隊を送り、殺し殺される場面を絶対につくらないために、今こそ力を合わせよう」と訴えました。
民主党の小川敏夫参院議員は「安倍政権は議論から逃げるのだから、選挙で国民の声を示すしかない。一緒にがんばりましょう」と発言。維新の党の初鹿明博衆院議員は「しっかりと野党が連携して参院選を勝ち抜かなければいけない。民主主義を否定する総理大臣はいらない」と力をこめます。社民党の又市征治参院議員は「全力をあげて皆さんとともにたたかう」とのべました。
学者
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立憲デモクラシーの会の水島朝穂さん(早稲田大学教授・憲法学)は、緊急事態条項の危険性を立憲主義の角度からひもときます。
緊急事態条項は、軍司令官や総理大臣への権限の集中、閣議決定などの手続きの省略、人権の制限という3点セットから構成されていると指摘。どれも各国で失敗を経験しており、「どこにでもあるという議論にのってはいけない。劇薬だ。いまだに仮設住宅での生活を強いる政権に、被災地を理由に緊急事態をのべる資格はない」と強調。「大異を捨てて大同につくしかない」と強調しました。
「安保法制の導入の口実に、中東情勢がいつも使われるのは耐えられない」と語り出したのは、安全保障関連法に反対する学者の会の酒井啓子さん(千葉大学教授・中東研究)です。
「ホルムズ海峡封鎖」「機雷がまかれる」など、30年以上も前の中東情勢をだしにして日本の政策を変える安倍政権は「あまりに無知すぎる」と批判。「各国の利害で参加するシリア内戦に、日本が参加する義理はない」とのべ、「日本がすべき国際貢献は、憲法9条があるから平和が守られてきたという体験談を輸出することだ」と語りました。
シールズ
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SEALDs(シールズ)の諏訪原健さんがスピーチ。「野党共闘がやっとできた。まず喜び合いたい。達成できたのは市民の後押しがあったから。市民が達成したことが重要」といいます。
そのうえで、市民が分裂していてはとてもたたかえないと強調。「政治に絶望している人、無党派層といわれる人、思考をやめてしまっている人の政治参加を促していこう」と呼びかけました。
総がかり行動実行委の高田健さんが閉会あいさつし、行動を提起。野党共闘がなかなかすすまず「悔しかったし、もしかしたら市民連合は無力なんじゃないかと。でも、皆さんと一緒に歯を食いしばって歩んできた」とのべ、「戦争法廃止法案を徹底審議し、廃止しろと要求し続け、野党共闘を徹底して与党の候補者とそのありようを打ち破るたたかいを」と呼びかけました。