2016年2月27日(土)
根本解決は対話通じて
中国 6カ国協議再開呼びかけ
【北京=小林拓也】米中が北朝鮮に対する制裁を大幅に強化する安保理決議案で合意したことについて、中国外務省の華春瑩(かしゅんえい)副報道局長は25日の記者会見で、「北朝鮮の核開発計画を阻止する効果があるだろう」と評価しました。その上で、「安保理決議は朝鮮半島の核問題を根本的に解決はできない。各国が対話を通じた問題解決の道に戻ることを望む」と6カ国協議の再開を呼びかけました。
北朝鮮が1月6日に核実験を実施して以降、中国の王毅(おうき)外相とケリー米国務長官は3度にわたり会談。新決議案で一致した23日の会談でも、対話の重要性を訴えました。
王外相は、朝鮮半島の非核化実現と休戦協定から平和協定への転換の議論を同時に進めていくことを6カ国協議再開の突破口にしたいと提案。米国はじめ関係各国に賛同を求めています。
25日にワシントン市内のシンクタンクで講演した王氏は「朝鮮半島での戦争や混乱は想像できないほどの重大な結果をもたらすだろう」と、対話を通じた解決を改めて強調。一方、米国と韓国が在韓米軍への配備を進める最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」に関し、「中国の正当な安全保障上の懸念を考慮すべきだ。中国が納得できる説明が必要だ」と米韓に求めました。