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2016年2月25日(木)

高浜1・2号 老朽原発も「適合」

規制委が審査書案了承

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(写真)関西電力高浜原発1、2号機(手前の2基)=福井県

 運転から40年以上になる老朽原発、関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)について、原子力規制委員会は24日、再稼働に必要な審査のうち、新規制基準に「適合した」とする審査書案を了承しました。40年を超えて運転延長をねらう原発では初の審査書案で、一般からの意見募集を経て正式に決定されます。しかし、原発は運転期間が長くなればなるほど壊れやすく、事故が起きた時の危険性が高いため、老朽原発は動かすべきではないと声が上がっています。

 原子炉等規制法は、原発の運転期間を原則40年とした上で、設備や機器の劣化を点検し、老朽化対策の審査に合格すれば、最長20年の延長を認めています。

 高浜原発1号機は1974年11月、2号機は75年11月に運転開始。7月7日までに新規制基準のほか、設備の詳しい設計を定めた工事計画の認可や、老朽化対策の審査が通っていなければ、廃炉になる可能性があります。審査も優先的に行われてきましたが、原子炉設備の耐震設計方針などは先送りしています。

 審査書案によると、1、2号機は古い原発のため原子炉建屋内のケーブルに防火性能の不十分な素材が使われていますが、規制委はそのケーブルを防火シートで覆うなどの関電の方針を了承。先に再稼働した3号機や、26日にも再稼働をねらう4号機との4基同時被災対策では、号機ごとに独立した対応を「適切な方針」と容認し、それが困難な場合の必要な対策については関電に「求めた」と述べるにとどまっています。

 1、2号機を運転する場合、関電は緊急時対策所などを設置する方針を示していますが、工事に3年ほどかかるとされ、完成するまでは運転できません。

 関電は、美浜原発3号機(76年12月運転開始、福井県美浜町)についても、運転延長へ向けて審査を申請しています。


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