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2016年2月18日(木)

2016参院選

“憲法守る”弁護士予定候補が語る (上)

とことん共産党 山添氏(東京)・大河原氏(京都)

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 夏の参院選挙では、日本共産党から、山添拓(東京選挙区)、大河原としたか(京都選挙区)両弁護士予定候補が国政に挑むことで話題をよんでいます。16日放送のインターネット番組「生放送! とことん共産党」に出演した2人は、“先輩”にあたる仁比聡平参院議員とともに、「弁護士トリオでSTOP! 憲法破壊の安倍政権」をテーマに熱く語りました。司会は小池晃副委員長と朝岡晶子さん。


写真

(写真)「とことん共産党」で語り合う(左から)小池、山添、大河原、仁比、朝岡の各氏=16日

若い世代の視線

 冒頭、朝岡さんから紹介された2予定候補は、立候補の要請を受けた思いについて語りました。

 山添 京都府の出身です。東京で、2011年から弁護士として仕事を始めました。東日本大震災と福島原発事故が起きた年で、原発事故で避難生活を余儀なくされている人の事案に取り組みたいとの思いで、福島にも何度も通いました。

 大河原 弁護士14年目です。一昨年は京都弁護士会の副会長をさせていただきました。労働者の命を守るということでアスベスト訴訟をずっとやってきて、先日、京都地裁で全面勝訴判決を勝ち取りました。自分が国会へ行き、ぜひとも政治解決を図っていきたいと思います。山形県川西町の出身で、井上ひさしさんと同郷です。

 小池 地域を回って活動していると思いますが、反応は?

 山添 二つ感じています。一つは、若い世代からの視線を感じることです。演説をしていると働いている若い人や学生が手を振ってくれます。働き方や学費の問題を話しているときに振り向いてくれる人が多い。もう一つは「共産党、勢いあるね」と言われることです。

 大河原 選挙区を回る中で、そこで頑張っている草の根の方々から「よく決意してくれた」と元気になっていただいているのが、こちらにとっても励みになっています。共産党の草の根の力というのは大きいなと実感しています。

労働問題考える

 2人が共通したテーマで、弁護士としても政策でも訴えているのが、ブラック企業・ブラックバイトの問題。2候補は、派遣切りや労働問題にかかわってきた経験について語りました。

 大河原 リーマン・ショック直後に大量に派遣切りがされたなかで、派遣会社が倒産し、派遣先企業を相手に雇用責任と損害賠償を求め、勝利的和解を勝ち取りました。いま、賃金未払いや残業未払いという問題が多くなっています。固定残業代という仕組みを使って残業代を実質未払いにしているケースや、独立自営業者であることを装い残業代は払わないなど、手を替え品を替え残業代未払いや賃金未払いが横行しています。

 山添 私が一生懸命取り組んできたのは過労死、過労自殺の問題です。毎日、日付が変わるくらいまで仕事をされ、タイムカードを打ち込む時間が27時や28時、翌朝は7、8時から仕事をしているケースがありました。

 過労死事件は遺族が依頼者なのですが、家族が失われた悲しみ、大黒柱を失った経済的不安、加えて、私が休んでいいよと言っていれば死ななくてすんだかもしれないと自分を責める―二重三重に苦しまれる様子に心を痛めました。これをなかば放置している今の政治は人権侵害じゃないかと思ってきました。

政治の役割とは

 小池 共産党はブラック企業規制法案を国会に提出しています。パワハラという言葉を法律で定義したのは、党の規制法案が初めてです。通常国会で継続審議になっています。雇用問題でも国会で奮闘してきたのが弁護士としての先輩である仁比議員です。

 仁比 立憲主義と民主主義を取り戻すというテーマが国民的課題になるなかで、法とは何かが問われています。

 法は王様や独裁者が国民を縛るための道具じゃない。懸命に生きる人の人生と権利のたたかいのために法がある。その根底にあるのが、憲法が掲げる個人の尊厳です。この価値を貫くために私たち弁護士はどんな権力からも自由で、事実に基づいて、権利の実現と自由のためにたたかい抜く。生きざまであり、職業、責務であり、幸せだと思うのです。

 ブラック企業や派遣切り、アスベストや水俣病―こうした被害、人間らしさを奪う政治に怒りを背負って、断固として被害をもたらす加害の構造に対して立ち向かう、それが弁護士議員らしさです。弁護士であることと、国会で国民とともにたたかうことはすごく似ているし、私たちは国会でその議席を必ず預からなければいけない。

 大河原 裁判の活動と運動や政治の取り組みは両輪だと思っています。裁判は力を持つけれども、それだけでは全面解決しきれない。全面解決をし、新しい被害を生み出さないためには政治の果たす役割が必ず大切になってきます。

 山添 私もそう思います。原発事故被害者の問題では、相手は国や東電など巨大な敵。原告になる方の決意は並々ならないものがある。切々と被害を訴えられる中で、どうにもならない現状、避難生活での苦しみや、納得いかない怒りをあらわにする姿に、こういう人たちの権利を保障していくということが、そもそも憲法が求めていることだし、その思いに寄り添うことが私たち弁護士の役割で、その思いに寄り添うのが共産党という政党でもあると思います。

 仁比 弁護士には理論派と肉体派の二通りがいて、私は典型的な肉体派(笑い)。今、党の弁護士議員は私1人。3人がそろったら共産党議員団の進化形だと思います。

 (つづく)


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