2016年2月6日(土)
一般労働者も実質賃金減少 「食事の回数減らした」の声
消費税増税 命に関わる
藤野議員追及 “好循環どこにある”
衆院予算委
消費税増税が与える“痛み”の実態を知っているのか―。日本共産党の藤野保史議員は5日の衆院予算委員会で、都合のいい数字だけを取り上げて、自らの経済政策「アベノミクス」を自画自賛する安倍晋三首相の姿勢を真正面から批判し、消費税率の10%への増税の中止を求めました。 (論戦ハイライト)
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安倍内閣の3年間で実質賃金は5%減少しています。しかし、首相は「実質賃金がマイナスなのは、低賃金のパート労働者が増えているからだ」「正規雇用はプラスに転じた」などと開き直っています。
藤野氏は、こうした首相の言い分が成り立たないことを政府統計で一つ一つ証明。▽「ミニ経済白書」(表)では、一般労働者もパートも実質賃金が減少▽「労働力調査」では、雇用増の圧倒的多数が非正規で、16日に発表される同調査では正規雇用が3年前より14万人以上減少する見込み▽「国民経済計算」では、個人消費が実質で0・5兆円マイナス―などの事実を突き付け、「首相のいう『経済の好循環』など起きていない」と迫りました。
石原伸晃経済再生相は統計数字を否定できず、しどろもどろに答弁。首相は「(今後の統計)結果をよく分析したい」と答えざるをえませんでした。
さらに、藤野氏は、安倍政権が消費税増税による家計の年間負担増が1人当たり2万7000円となることを昨年10月時点で知っていたのに、日本共産党によって指摘されるまで低く答弁していたことも指摘。「国民の暮らしの実態を知っていたら、そんな無責任な説明はできない」と述べ、自ら聞き取った現場の声を突き付けました。
「食事の回数を減らすのは当たり前」「年に一度のぜいたくで、回転ずしに行っても、食べるのは子どもだけ。自分はお茶を飲んでいる」「消費税が上がることは、私たちの命にかかわる」
藤野氏は、増税中止を求める悲痛な声を次々紹介しましたが、首相は「消費税の引き上げを理解してほしい」と繰り返すばかり。藤野氏は「低所得者に一番打撃となる消費税を上げるのは、やめるべきだ」と強調しました。
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