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2016年2月3日(水)

「緊急事態条項」は結成時からの“悲願”

改憲右翼団体「日本会議」

97年、橋本内閣に要望書

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 安倍晋三政権を強く後押ししている改憲右翼団体「日本会議」が結成直後の1997年7月に、早くも当時の橋本龍太郎内閣に「緊急事態法制」の整備を求める要望書を提出していたことがわかりました。

 「日本会議」機関誌の『日本の息吹』97年8月号の記事によると、同会議の結成(同年5月)直後の7月14日、初代会長の塚本幸一氏(ワコール会長=当時、故人)ら同会議の幹部とともに、同会議と行動をともにする「日本会議国会議員懇談会」所属の国会議員が首相官邸を訪問。橋本首相(当時)に対し、「緊急事態における法制の整備」を筆頭に、▽学校教科書からの従軍慰安婦についての記述の削除▽首相の靖国神社参拝実現など5項目の「要望書」を手渡していました。

 同記事によると、塚本会長らは同会議結成後「初の首相会見」(約20分)として、橋本首相に直接、要望書を手渡しました。橋本首相は「その趣旨は十分理解している」と返答したといいます。

 その後、日本会議側は改憲に「緊急事態条項」を盛り込むようシンポジウムなどで何度も要請。2012年4月に発表された「自民党憲法改正草案」に「緊急事態条項」が盛り込まれました。

 「緊急事態条項」は、外部からの攻撃や自然災害だけでなく、「内乱」などの口実でも内閣が「緊急事態」を宣言することで、国会と同様の立法権を内閣に持たせ、基本的人権まで制約できるようにする危険なもの。1933年にナチス・ドイツのアドルフ・ヒトラー首相(当時)のもとで制定された「全権委任法」と同様、政権に対する憲法の制約を取り払う狙いがあります。


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