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2016年1月31日(日)

英紙特集

「弱い民間需要、最大の問題」 アベノミクスを専門家が酷評

企業の内部留保、賃上げに

フィナンシャル・タイムズ

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 安倍首相がすすめるアベノミクスに関し、英紙フィナンシャル・タイムズは「弱い民間需要が最大の問題」(12日付)と題する特集を組みました。同紙のチーフ・エコノミクス・コメンテーターのマーティン・ウルフ氏の論評は、日本経済の問題の核心が企業の過剰収益・内部留保にあると指摘。アベノミクスが失敗に終わるほかないことを明らかにしています。

 同紙18日付には英経済学者のヤン・トポロフスキ氏ら4氏の連名でウルフ氏の指摘に賛同する声が寄せられています。

 特集でウルフ氏はまず、アベノミクスの3本の矢が日本経済の再生をもたらすものにはならないと指摘。「根本的な疑問は、日本経済を不振に陥らせているものが何かを、アベノミクスが正しく特定しているかどうかだ」と指摘しました。

 「真の問題は民間需要の弱さ」と強調し、「それを示しているのは、民間企業部門の資本余剰―民間投資を上回る民間貯蓄だ」と、民間部門のため込みに問題があるとしています。

 ウルフ氏はさらに、「国内総生産(GDP)における企業収益の占有率は異常に高い。それに対応するのは、GDP比での労働者の所得の異常な低さだ。これが日本経済のまさに異常な特徴だ。GDPに占める家計収入が低いからGDPに占める消費の割合も低くなる。日本はあまりに『資本主義的』だ」と問題点に迫っています。

 問題の解決策としては、「民間部門の慢性的な貯蓄超過に真正面から立ち向かうこと」「日本企業の過剰な内部留保を賃金と税に移していくこと」などを提案。賃上げの効果ありうるとしました。


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