2016年1月27日(水)
安倍首相、直接謝って
元「慰安婦」訴え「加害の事実認めよ」 国会内で証言集会
「安倍首相は直接私たちに会って」―。日本軍「慰安婦」被害者の姜日出(カン・イルチュル)さん(87)、李玉善(イ・オクソン)さん(88)、被害者が暮らす「ナヌムの家」の安信権(アン・シンゴン)所長が来日し、26日、国会内で証言集会がありました。主催は、民医連や新婦人、全労連などでつくる「2016ナヌムの家のハルモニを迎える会」。学生や市民ら約300人が参加しました。
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所長はあいさつで「被害者個人の人権、請求権の問題であるにもかかわらず、日韓政府間で勝手に合意したことをハルモニたちは大変残念に思っている」と語りました。あいさつの途中で、姜さんが「私たちは(合意について)知らなかった」と叫ぶ場面もありました。所長は同会が東京と大阪で証言集会を開くことを紹介。「若い世代に伝えたい。悲惨な歴史を繰り返さないために、きちんと解決しなければならない」と訴えました。
李さんと姜さんはともに数え年で16歳の時に中国に連行されました。李さんは、時おり手を振りかざしながら「拒めば殺された人もいる。『慰安所』でなく『死刑場』だった」と話し、「安倍首相と直接、話をしたい」と述べました。
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姜さんは、帽子を取り、「慰安所」で受けた暴力による傷あとを見せながら、「人間扱いされなかった」と話しました。日韓合意に関して「『慰安婦』被害者をばかにした合意」と語り、「日本政府は、加害の事実について具体的に認め、私たちに直接謝罪をするべきだ」と語気を強めて語りました。
中央大学の吉見義明教授が「『慰安婦』問題の歴史と現状について」と題して講演。証言を聞いた千葉県の勤医会東葛看護専門学校の女子学生は、「『慰安婦』問題の歴史を正しく伝えていくことが大事だと思った。学びを深めたい」と語りました。