2016年1月26日(火)
高浜工事計画認可に異議
市民527人 規制委に申し立て
再稼働の準備が進められている関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の工事計画認可に関して、蒸気発生器細管の耐震性評価において審査ガイドの規定に反するとして認可の取り消しを求めて、527人の市民が25日、行政不服審査法に基づく異議申し立てを原子力規制委員会に行いました。
規制委の定めたガイドによれば、蒸気発生器などの耐震評価では日本電気協会の耐震設計技術指針の規定を参考にすることなどを求めています。その技術指針では、地盤特性の不確かさなどを考慮して、耐震性の判断することを求めています。異議申立書によれば、高浜3、4号機の審査では、地盤特性の不確かさを考慮した取り扱いを行っていないと指摘。また、関電資料から推定し、従来どおり不確かさを考慮した場合、許容値を上回るとしています。
また、高浜原発3、4号機の蒸気発生器細管の耐震評価では、関電は従来と異なる解析手法を用いているものの地盤特性の不確かさを考慮しない理由にはならないとしています。
規制委による工事計画の認可は、3、4号機でそれぞれ昨年8月と10月で、すでに異議申し立ての期限を過ぎています。しかし、工事計画の認可にかかわる審査は非公開で実施されており、申し立てた市民は「認可処分があったことを知った年月日」が処分の下された日よりも遅くなったと主張しています。