2016年1月26日(火)
甘利氏団体 疑惑の日グルメ堪能
突出「ワイン店19万円」
千葉県の建設会社S興業からのヤミ献金と口利き疑惑が浮上した甘利明経済再生相は毎年、飲み食いに多額の政治資金を支出することで知られています。S興業から献金を受けた日も高額の支出を含め何度も飲食をしていたことが、本紙の調べでわかりました。(「政治とカネ」取材班)
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甘利明経済再生相が政治資金での飲み食いは、安倍内閣の閣僚の中でも屈指の金額です。
資金管理団体「甘山会」が2013年に使った飲食費は940万円余で全閣僚中4位でした。
14年は約170回、計750万円余を支出しました。麻生太郎副総理・財務相に次ぐ、2位の飲み食いでした。
甘山会の政治資金収支報告書によると、口利きの依頼をしたS興業が13年と14年に行った甘山会への献金は計21回、総額276万円です。
またS興業の総務担当、一色武氏は、50万円の現金を甘利氏に2度にわたって直接手渡したと証言しています。
証言や収支報告書に記載された献金の日付で、甘山会が飲み食いに支出したのは計9回、総額49万円余になります(表参照)。
支出先は、居酒屋、焼き肉、すし、イタリアやフランス料理店など、グルメを堪能したことがわかります。
とくに注目されるのが、東京都港区内の「ワイン居酒屋」で19万円を支出した13年11月14日。
一色氏の証言によると、大臣室で甘利氏に直接、50万円の現金を手渡した日です。
甘山会は、このワインの店にたびたび、支出していますが、その支出額は1万〜3万円程度です。19万円の支出は、突出して高い金額となっています。この日、甘利氏になにか特別な出来事があったのでしょうか。
こうした甘利氏の庶民感覚とかけ離れた政治資金を使った連日の飲み食い。
その原資となっているのは、「疑惑を招きかねない大規模パーティー」の自粛を定めた「大臣規範」破りの資金集めです。
甘利氏は、規範破りの“常連”で、1回で収入が1000万円を超える大規模なパーティーを13年と14年で計6回、総額9200万円余りを得ています。
こうした感覚マヒが、あらためて問われます。
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