2016年1月25日(月)
志村氏 大健闘も及ばず
宜野湾市長選 現職・佐喜真氏が再選
沖縄県宜野湾市長選が24日投開票され、現職の佐喜真淳氏(51)=自民党県連、公明党県本部推薦=が2期目の当選を果たしました。「オール沖縄・オール宜野湾」の志村恵一郎氏(63)は大健闘しましたが、わずかに及びませんでした。
選挙戦は、世界一危険な米軍普天間基地の閉鎖・返還、辺野古新基地建設が最大の争点になりました。
志村氏は、普天間基地の「移設条件なしの返還」を掲げて辺野古新基地に反対し、3年以内の爆音停止を公約しました。
対する佐喜真氏は、前回公約した「県外移設」を投げ捨て、辺野古新基地建設を政府に一任する立場に立ちました。このため自公政権は佐喜真氏を全面支援。選挙のタイミングに合わせた普天間基地沿いの道路用地など計7ヘクタールの返還発表やディズニーリゾート誘致への協力なども打ち出し、閣僚や幹部を送り込みました。
これに呼応して佐喜真氏は、政府が繰り出すカードを“実績”として大宣伝。辺野古新基地建設問題の争点を隠して、“政府との信頼を大切にしつつ、国に言うべきことは言う”として「普天間の固定化は許さない」を繰り返し、「フェンスを取っ払う」とまで演説しました。
2候補の政策、立場の違いを鮮明にした志村陣営の訴えが届いたところでは、共感が広がりました。
子どもの貧困問題に全力で取り組み、子育て支援策を訴える志村氏への期待が広がりました。
4年間、選挙に照準をあてて“ドブ板”活動をおこなってきたといわれる佐喜真氏に対し、志村氏は翁長雄志知事の全面支援も受けて急速に支持を伸ばし激しく追い上げました。
山下書記局長が談話
日本共産党の山下芳生書記局長は24日、沖縄県宜野湾市長選の結果を受けて、次のような談話を発表しました。
大変残念な結果である。志村候補を支持された市民のみなさんをはじめ、志村勝利のために奮闘されたすべてのみなさんに心から感謝する。
現市長は辺野古「移設」の本音を隠したまま、「普天間基地の固定化阻止」「一日も早い返還」「政府とたたかう」と言って市民をごまかす論戦に終始した。政府はこの選挙結果をもって辺野古「移設」を民意だとすべきではない。
わが党は、保革を超えた「オール沖縄」に結集されたみなさんと力をあわせて、辺野古「移設」によらない一刻も早い閉鎖・返還、爆音軽減、市民の暮らし、福祉を守るため全力を尽くす。また、6月の県議選、7月の参院議員選挙で「オール沖縄」勢力の勝利のために奮闘するものである。