2016年1月20日(水)
立憲主義回復へ情報発信
戦争法反対する学者らが「会」
結成記者会見
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安倍政権が戦争法を強行成立させたことを批判する学者や弁護士、俳優らが19日、「憲政の常道(立憲政治)を取り戻す国民運動委員会」(略称・民間「立憲」臨調)を発足させました。
同会に参加するのは約200人で、樋口陽一・東京大学名誉教授や中野晃一・上智大学教授、宇都宮健児・弁護士、宝田明さん(俳優)など各界で活動する多彩な顔ぶれ。SEALDsの奥田愛基さんなど、戦争法反対の運動を続ける団体からも加わっています。事務局幹事は、小林節・慶応大学名誉教授です。
同会は記者会見を開いて声明文を発表。戦争法の強行成立は「立憲主義を否定」したものと指摘し、「選挙によって成立した政権が立憲主義を否定した暴走は、有権者が選挙で倒して立憲主義を回復すべきで、それこそ、国民主権の具体化である」と述べています。
今後、月1度開く会合で立憲政治を取り戻す立場から政治状況を分析し、わかりやすい言葉で情報を発信するとしています。
代表世話人についた樋口氏は、立憲政治は、大日本帝国憲法をつくった権力者でさえ掲げたキーワードだと指摘。「安倍政治は、戦前に戻るなどという生易しいものではない。戦前の遺産そのものを無視する危険なものだ」と批判しました。
小林氏は、安倍政権が改憲のテーマにあげる緊急事態条項について「憲法停止条項だ。災害の対応も現行法制でできる」と発言。中野氏は同会について「強きものが弱きものをくじく、立憲主義をないがしろにするやり方は許してはならないという一点での団結だ」と語りました。