2016年1月19日(火)
現市長支える辺野古受注企業
基地建設で成長「国場組」
“どうしても失えない”700人集め檄
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「元日から沖縄の新聞を含め“辺野古反対”のスタートでございます。今日は、そのような観点から佐喜真淳市長を迎えて、この大事な選挙、いかにとりくむか」
名護市辺野古の新基地建設を受注している県内最大の建設会社・国場組(こくばぐみ)が13日、「佐喜真アツシ必勝 国和会・国場組協力会総決起大会」を宜野湾市内で開きました。
国場幸一社長はたびたび、辺野古移設推進の立場を公言。この大会でも「辺野古反対で20年が過ぎ、さらに20年先も反対のみで過ぎてしまう。結果が出ないオール沖縄が許されるのか。結果の出ない20年を費やしたら会社が倒産する」と、あらゆる手段を使って辺野古新基地建設阻止へ一歩も引かない翁長県政と「オール沖縄」を強烈に批判しました。そして「この宜野湾市長選はどうしても失えない」と訴えました。
同社は大手ゼネコン「大成建設」などとJV(共同企業体)を組み、辺野古新基地建設の本体埋め立て工事の一つを約220億円で受注。米軍占領下、基地建設で成長し、長年、自民党や保守県政を支えてきた企業です。
翁長雄志知事に埋め立て承認を取り消され、辺野古の工事が止められてしまうことは死活問題。それだけに今回も本社・関連会社の700人を集め、「期日前投票に向かって行動し、佐喜真必勝を」と檄(げき)を飛ばしたのです。
“激励”を受けた佐喜真淳市長は「深く深く感謝。皆様に恥じないよう自覚と責任を感じた次第。どうか皆さまお力添えを」と幾度も深々と頭を下げました。
同氏は公開討論会で“オール沖縄”のシムラ恵一郎候補から「辺野古推進か反対か、はっきり示すべきだ」と追及されても明確に答えず、「個人的には反対だ」などと発言しました。宜野湾市長として辺野古反対の立場に立てないことは、辺野古受注企業から応援されていることから火を見るよりも明らかです。
“オール沖縄”のシムラ恵一郎候補は「移設条件付きだから、いまだ普天間基地の返還が実現しない。県民挙げて即時返還を求めよう。辺野古移設は必要ない」との立場。「佐喜真氏は“辺野古”の是非を語って有権者の審判を仰ぐべきだ」と訴えています。