2016年1月11日(月)
NHK番組 志位委員長が主張
参院選で自公と補完勢力を少数派に
野党共闘の真剣な協議を
日本共産党の志位和夫委員長は10日、NHK「日曜討論 党首に問う」に出演し、安倍政権に対する基本姿勢や参院選への構えなどについて、島田敏男解説委員らの質問に答えました。
志位氏は、参院選で「戦争法を強行した自民、公明に退場の審判を下し、自民、公明とその補完勢力を少数派に転落させる」と表明。そのためにも全国32の1人区で、「戦争法廃止・立憲主義回復」などの国民的大義を掲げた野党共闘の実現が必要と強調し、「中央段階で、政党と政党の真剣な協議を行い、しっかりとした合意をつくっていきたい」と語りました。
同時に、「日本共産党が大いに躍進することが『戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府』の実現にもつながり、安倍政権の暴走を止めて転換をはかる一番の力になる」と述べ、参院選での党躍進の重要性を強調しました。
安倍晋三首相は同番組で、参院選で改憲発議に必要な議席をめざすと表明。志位氏は、改憲で安倍政権が狙う「緊急事態条項」の新設について、憲法9条改定への突破口というだけではなく、同条項そのものがたいへんに危険だと告発。首相の一存で法律と同一効力をもつ政令の制定ができ、国民の基本的人権を制限できるものだとして、「これは戒厳令、独裁政治への道です。明文改憲は絶対に許さない」と強調しました。
暮らしの問題で志位氏は、大企業がこの2年間連続して過去最高の利益をあげる一方、実質賃金の低下や非正規雇用の増加などがもたらされたとして、「『アベノミクス』は破たんした。この事実を認め、庶民の家計を直接応援し、中小企業を応援する。そこに転換していく必要がある」と主張しました。消費税10%はきっぱり中止し、3・5兆円もの大企業減税のバラマキをやめ、初めて5兆円を超えた軍事費などに縮減のメスを入れ、財源を確保するべきだとしました。
同番組で民主党の岡田克也代表は、安保法制(戦争法)について「全体を白紙撤回する法案を国会に出す」と発言。これを受け志位氏は、「安保法制=戦争法の廃止のための法案を、ぜひ野党が共同して提出していく。そしてこの問題を今度の国会の大きな争点に押し上げていきたい」と表明。戦争法案に反対し共闘を貫いた野党5党が結束できる可能性を強調しました。