2016年1月8日(金)
北朝鮮核実験
欧州諸国、反核団体が非難
【パリ=島崎桂】北朝鮮が6日に核実験を実施したことに対し、欧州諸国や反核団体からも同日、強い非難と反発の声が上がりました。
欧州連合(EU)のモゲリーニ外交安全保障上級代表(外相)は、核実験実施が事実ならば国連安保理決議に対する「深刻な違反」であり、「北東アジア地域全体の平和と安全に対する脅威だ」と指摘。「北朝鮮に対し、国際社会、特に6カ国協議での信頼ある効果的な対話を再開し、こうした違法で危険な行為をやめるよう求める」と述べました。
モゲリーニ氏は同日、岸田文雄、韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)両外相と電話会談し、「国際社会による強固な対応の必要性」で一致しました。
ドイツのシュタインマイヤー外相は、北朝鮮が「国際社会の原則に挑戦し、(北東アジア)地域と世界の安全保障を脅かしている」として「最も強い言葉で非難する」と表明。独外務省は、北朝鮮への「強い警告と抗議」のため、駐独北朝鮮大使を召喚する意向を示しました。
フランス大統領府は声明で「核実験の確認を待つ」とした上で、「国連安保理決議の受け入れがたい違反を非難し、国際社会に強固な対応を呼び掛ける」と述べました。
非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」は「成否にかかわらず、今回の核実験を強く非難する」との声明を発表。「北朝鮮の無謀で受け入れがたい行為は、高まる核兵器禁止条約への支持に逆行するものだ」として、国際社会に早急な核廃絶を求めました。