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2016年1月7日(木)

北朝鮮の核実験

国際世論への挑戦

さらなる孤立の深化は必至

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 北朝鮮は今回の核実験について、「国の自主権と生存権を守るための自衛的措置」だと主張しました。韓国メディアは、今月8日に金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が誕生日を迎えることや、5月に36年ぶりに開催する党大会を権威づけるためだなどと報じています。

 これまで北朝鮮は2006年、09年、13年と3回の核実験を行ってきました。12年には憲法を改定し、序文に「核保有国」だと明示。3回目の核実験後は、核開発をすることで通常の軍事費が減り、経済発展を遂げることができるとする「並進路線」を国の目標に掲げ、核開発の推進を公言してきました。

 昨年9月、韓国メディアは、北朝鮮の原子力研究院院長が朝鮮中央通信記者とのインタビューで「米国や敵対勢力が無分別な敵対視政策を続けると、いつでも核で応える万端の準備ができている」と述べたと報じました。

 今回の核実験を受け、趙太庸(チョ・テヨン)青瓦台国家安保室第1次長は記者会見で「核実験に対して北朝鮮が相応の対価を支払うよう、同盟国や6カ国協議参加国を含む国際社会と緊密に協力し、安保理での追加制裁措置を含め、すべての必要な措置を取っていく」と強調しました。

 北朝鮮の核問題を話し合う6カ国協議(南北と米中ロ日)は、08年を最後に開催されていません。しかし、北朝鮮を除く6カ国協議の各国首席は会合を重ね、再開の努力を続けています。

 北朝鮮の核軍拡路線は、国際世論への挑戦であり、さらに孤立の道をすすむことになると言わざるを得ません。

 (栗原千鶴)


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