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2016年1月6日(水)

アベにNO!野党共闘へ

みんなで政治動かそう

市民連合の新春大街頭宣伝

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 5日、東京・新宿駅西口で開かれた「アベにNO!野党共闘へ 1・5新春大街頭宣伝」(市民連合主催)での学者や各団体代表のスピーチ(要旨)を紹介します。


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「まとまりなさい」と

慶応大学名誉教授 小林 節さん

 一番腹が立っているのは安倍晋三首相の応援団の評論家が、いま日本は安倍首相側の「日本軍」と私たちのように反対する「反日軍」の戦争状態と言っていることです。しかし、自衛隊がアメリカに“二軍”として死にに行く。沖縄の基地、TPP(環太平洋連携協定)など安倍さんのやっていることは日本を取り戻すどころか、日本をアメリカに差し出すことです。われわれこそ「日本的」です。

 反知性で憲法違反の安倍政治は、4割の得票で7割の議席を占有していることに由来します。四の五のいわずに選挙区で野党がまとまれば確実に政権交代できます。政治家ではないわれわれが「まとまりなさい」といいましょう。

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統一候補先駆け擁立

安保関連法に反対するパパ・ママの会@熊本 瀧本知加さん

 全国に先駆けて市民と野党各党の統一候補を擁立することができた経緯を報告します。

 こんなにひどい政治を見過ごせない。選挙権を行使して自公議員を落選させ、統一候補の擁立こそが必要だと確信しました。集団的自衛権行使容認撤回、安保関連法の廃止、立憲主義を取り戻すという市民と野党の共通の思いです。

 候補者になったのは、シングルマザーから弁護士になった阿部広美さんです。熊本には水俣病などに対して市民と野党が結束してたたかってきた歴史があります。

 私たち市民が求める議員は私たち自らが国会に送る。この動きが広がることを願っています。

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人間であること守る

精神科医 香山リカさん

 脳研究の発展は目覚ましい。しかし人の心や意識の中にアクセスすることはいまだできずにいます。だからこそ私たちは人が今何を考えているのかを理解し、自分の気持ちを相手に伝えようと努力しています。

 安倍政権が誕生してから、私たちの気持ちや命を踏みにじる政策が次つぎと履行されています。「言葉を持たなくてよい。心を持たなくてよい」といっているかのようです。

 このたたかいは人間であることを守るたたかいです。私たちは心を一つにして、絶対にお互いの手を離してはいけません。

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2000万署名を広げよう

総がかり行動実行委 高田 健さん

 広範な市民が、自分たちの力で「政治を変える」「安倍政権を絶対に止める」という意思を持って、市民連合をつくりました。かつてない新しい大きな試みです。

 昨年8月・9月の熱いたたかいをともにした仲間たち。絶対にこの国を「戦争する国」にさせるわけにはいかない。全国でも大きな運動をしましょう。

 国家神道と創価学会が連合しているのに、野党が共闘できない理由はありません。政治は政治家だけがつくるわけではない。市民と野党が一緒になって新しい政治をつくっていく。

 2000万署名を通じて「野党は共闘」「安倍政権ストップ」のたたかいを、この場から起こしましょう。

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衆知集め暴走止める

安全保障関連法に反対する学者の会 内田 樹(たつる)さん

 いま行われているのは暴走です。“一刻の猶予もない”というのは、暴走する政治家の常套句(じょうとうく)です。

 世界はどう変化しようとしているか。イギリスで、コービン氏が労働党党首になりました。大学の学費無償化などを掲げ「政治が介入して資源の再配分を行うべきだ」と訴えています。アメリカの大統領候補の一人、サンダース氏も「市場にゆだねず、政治が資源の再分配をしないと社会的なケアはできない」と語っています。

 われわれがどこにいて、どこに向かうのか。どうやって暴走を止めるのか。衆知を集めて議論しましょう。

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小異捨て大同につけ

立憲デモクラシーの会 中野晃一さん

 自分の頭で考えて、自分の足で行動に参加し、抗議の意思を示す。この運動は、大きくなるばかりで、尻すぼみになることはないと確信しています。

 新年になっても野党の枠組みができていない。あんたたちは何をやっているんだ。小異を捨てて大同につく。ちゃんと話し合って、前を向かないと、このままでは自公による独裁政治になる。

 じゃあどうするか。さらに、私たちがつながっていくこと以外にないじゃないですか。政党、政治家に対して、お尻をたたき、押し続けることをやりきろう。

 選挙が行われるのは、それぞれの街です。それぞれの地域の国会議員、候補者に「手をつなげ」「共闘を」といってください。

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確信も準備も覚悟も

シールズ 本間信和さん

 私たちが声を上げ続けたのは、確信があるからです。この国の主権者は私たちであり、私たち一人ひとりが現実を変えることができることに。一人ひとりが孤独に思考し行動することが私たちの未来を築いていくことに。

 私たちは準備ができています。小さな違いや対立を超え、強行的な政治を推し進める政権に対して、あらがう準備が。私たちは覚悟ができています。政治家任せにせず、おもねりもせず、私たちの声を政治に反映させていく覚悟が。

 参院選に向け自分には何ができるのか、その責任を受け止めて実際に行動していきましょう。言うことを聞かせるのは俺たち一人ひとりです。

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新しい民主主義築く

安全保障関連法に反対する学者の会 佐藤 学さん

 私たちは昨年の憤りを忘れることができません。私はこんな時代を生きるために学び、働き、生きてきたわけではない。

 次の参院選挙は日本の未来を決定する大きなたたかいになります。

 市民連合は▽安保関連法を廃止する▽閣議決定の取り消し、立憲主義を取り戻す▽個人の尊厳が尊重される社会を築く―の3点の公約を結ぶ候補者を支援します。

 政党が国民を動かすのではなくて市民が政党を動かす、新しい日本の民主主義を築こうではありませんか。市民が連合し野党が共闘し、その力が合わさってこそ、次の日本の未来が開かれます。ともに頑張りましょう。

戦死した兄弟の名も 99歳男性からの署名

 昨年11月から全国で始まった戦争法の廃止を求める2000万人統一署名運動。新春大街頭宣伝では、新潟のある施設で暮らす99歳の男性から、5人の名前が書かれた署名と手紙が紹介される場面もありました。紹介したのは、総がかり行動実行委員会の福山真劫氏です。

 手紙を寄せたのは、5人兄弟の三男で、署名簿の一番上に名前と住所を書いています。2人目は、長男の名前と、住所の欄には「亡くなりました 兵隊に行き」と書かれています。次男も四男も五男も住所の欄には「亡くなりました 兵隊に行き」と書かれています。

 福山氏は、「安倍政権の暴走は許さないという、この手紙の主の思いを全国に広げたい。7月の参院選にむけて、横につながって支えあって取り組めば、暴走を止めることができる。2000万署名を必ずやりきろう」と呼びかけました。

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(写真)弁士の訴えを聞く人たち=5日、東京・新宿駅西口

市民連合って?

 「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(略称=市民連合)は昨年12月20日、戦争法(安保法制)に反対してきた5団体の有志が呼びかけて結成されました。

 「要綱」で、「安全保障関連法を廃止、立憲主義を回復し、自由な個人が相互の尊重のうえに持続可能な政治経済社会を構築する政治と政策の実現を志向する」という「理念」を掲げています。

 「方針」では、戦争法廃止の2000万署名を「共通の基礎」に置き、(1)安全保障関連法の廃止(2)立憲主義の回復(集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回を含む)(3)個人の尊厳を擁護する政治の実現―に向け野党共闘を求めています。「これらの課題についての公約を基準に、参議院選における候補者の推薦と支援を行う」としています。

 さらに、「個人の尊厳を擁護する政治」で政策志向を共有する候補者を「重点的に支援していく」ことを「要綱」に明記。参院選の32の1人区で「野党が協議・調整によって候補者を1人に絞りこむことを要請する」とし、候補の擁立について「野党とともに必要に応じて市民団体が関与」するとしています。


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