2015年12月21日(月)
安倍政権の暴走ストップ 政治転換の願い共産党に
志位委員長が訴え 札幌
|
日本共産党北海道委員会は20日、半年後に迫った参院選での躍進をめざし、札幌市内で志位和夫委員長を迎えた演説会を開きました。志位氏は、「戦争法廃止の国民連合政府」の「提案」について訴えるとともに、環太平洋連携協定(TPP)や原発再稼働など、「あらゆる分野での安倍政権の暴走を止め、『政治を変える』の願いを日本共産党にたくしてほしい」と呼びかけました。
会場は演説会開始時間の30分前から行列ができました。演説会では、橋本みか(衆院北海道5区)、森つねと(参院北海道選挙区)、いわぶち友(参院比例)の各予定候補も訴えました。
志位氏は、「国民連合政府」の実現に向けた野党間の話し合いの現状について報告しました。この中で、『アエラ』12月7日号の民主・岡田克也代表、維新・松野頼久代表とのてい談を紹介。沖縄での米軍新基地建設、アベノミクス、消費税増税をめぐる3氏のやりとりにふれ、「『国民連合政府』が“キツい”という声もありますが、真剣に話し合えば、協力できない理由はなくなります。困難はあるがあきらめません。粘り強く話し合いをおこない、野党共闘の合意実現のために最後まで力を尽くします」と決意を語りました。
「参院選は、『国民連合政府』の実現にとって重要なたたかいです。憲法違反の戦争法を強行した自民、公明に退場の審判を下し、自公とその補完勢力を少数派に転落させよう」と力を込めた志位氏に、会場から大きな拍手と「いいぞ」の声が起こりました。
その上で志位氏は、戦争法(安保法)の廃止と立憲主義の回復を求める「市民連合」が発足し、参院選1人区での候補者一本化を要請している動きについて、「大歓迎です。この期待に応えて、野党間で選挙協力のための真剣な協議を行い、合意を達成するために全力を尽くしたい」と表明しました。
また、参院選に先立って来年4月におこなわれる衆院北海道5区の補欠選挙について、「必ず勝たなくてはいけないたたかいです」と強調。「自公に打ち勝つためには候補者の一本化が必要であり、そのために真剣な話し合いをおこなっていきたい。共産党はいつでも話し合いに応じる用意があります」と語り、「戦争法廃止、立憲主義回復の一点で、すべての政党、団体、個人が力をあわせ、必ず勝利を勝ち取りましょう」と呼びかけました。さらに志位氏が「参院選、総選挙では『国民連合政府』を提案した党として、日本共産党の躍進のために全力を尽くします」と力を込めると大きな拍手と歓声が湧き起こりました。
志位委員長は、沖縄の米軍新基地建設や環太平洋連携協定(TPP)強行、原発再稼働・輸出、消費税増税など、安倍政権のあらゆる分野での暴走を告発し、参院選での日本共産党の躍進を訴えました。
この中で、安倍政権が交渉妥結をめざす環太平洋連携協定(TPP)について、「日本政府は『大筋合意』と大宣伝しているが、各国で矛盾が噴き出し、そう簡単にことはすまない。たたかいはこれからです」と強調。「国会決議で『聖域』とされた農産物の『重要5項目』のうち、3割の品目で関税を撤廃するという、これは北海道の農業と産業にはかりしれない大打撃を与えます」と告発しました。
志位氏は、JA北海道中央会の飛田稔章会長が「だまし討ちにあったようなもので、非常に不快感を覚える」と批判し、共同通信の道内市町村長アンケートでは、道内179市町村のうち、134市町村が「大筋合意」に反対していることを紹介。「日本の食と農、経済主権を米国に売り渡すTPPからただちに撤退せよとの声を上げようではありませんか」と呼びかけると、「その通り」の声と拍手が起こりました。
また、安倍政権が泊原発(北海道泊村)など全国の原発の再稼働と輸出を狙っていることを告発し、「周辺自治体の意見も聞かず、避難計画もないもとでの再稼働など論外です」と批判。「原発で大もうけしている大企業からの自民党への献金が年々増えています。原発マネーで原発再稼働、原発輸出を買収する―日本共産党の躍進で、この危険きわまる癒着の構造をただし、原発ゼロの日本をご一緒につくっていこうではありませんか」と訴えました。
初めて志位委員長の話を聞いた恵庭市の準社員の男性(31)は「今日、志位さんの話を聞いて、改めて国民連合政府を実現してほしいし、何とか戦争法を止めたいと思った。実家が農家なので、TPPで打撃を受けるし、地域では後継者不足の問題もある。TPPも阻止してほしい」と話しました。
苫小牧市の事務職員で8歳と5歳の子どもの母親(32)は「改めて国民連合政府の提案の中身をかみしめることができた。提案を話すと共感してくれる人が多いので、よく中身を知らない人にも知ってもらえるようにがんばりたい」と話しました。