2015年12月12日(土)
「追い出し部屋」撤廃
日立超LSIシステムズ 組合結成、運動で成果
日立製作所のグループ企業、日立超LSIシステムズ(本社・東京都立川市)が労働者を転職支援会社・パソナに出張させて、自ら出向先を探させていた「追い出し部屋」問題で、同社が労働者の出張をやめ、「追い出し部屋」を撤廃したことが9日、わかりました。
日立超LSIシステムズは2013年3月から早期退職の強要などで社員を半減させる大リストラを実施しました。退職に応じず会社に残った労働者には、「仕事を与えない」「自宅待機」などの差別をしました。日立製作所グループが人権・人格を無視してすすめるリストラの一環です。
14年末からは、午前中は本社につめ、午後からはJR立川駅前のパソナ事業所で出向先探しを強いられていました。パソナ事業所通いを労働者たちは「追い出し部屋」と呼んでいました。
こうしたリストラに反撃しようと今年1月11日、電機・情報ユニオン東京支部日立超LSI分会を結成。団体交渉をはじめ日立労組本部への要請、地域労連に加盟してのたたかい、省庁要請、日立全国宣伝などを繰り広げ、「追い出し部屋は撤廃を」との世論を広げてきました。
電機・情報ユニオンの米田徳治委員長は「職場に労働組合の分会をつくってたたかった本人たちのがんばりと、それを支える幅広い運動による大きな成果です。労働者の雇用と人権、職場の自由を守るたたかいを国民とともにすすめ、日立がすすめる身勝手な『常時リストラ』『黒字リストラ』をやめさせたい」と話しています。