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2015年12月11日(金)

「思いやり予算」増額へ

在日米軍経費支出 米に屈し減額撤回

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 政府は在日米軍「思いやり予算」について、今後5年間分の増額を容認する方向で最終調整に入りました。複数の政府関係者が明らかにしました。日本側は当初、戦争法成立に伴う日本側の軍事分担や、沖縄県名護市辺野古の新基地建設など在日米軍再編経費の拡大などを理由に減額を提案していましたが、大幅な増額を要求する米側に折れ、譲歩に傾きました。

 安倍政権の対米従属ぶりが顕著にあらわれた形です。

 政府は2011〜15年度の5年間で総額約9300億円の思いやり予算を支出、15年度は1899億円を計上しました。来年度以降も「例年並み」を基本に調整する構えですが、物価上昇に伴う人件費の増加を容認する方向です。

 1978年度に支出が始まった「思いやり予算」は、当初は日本人従業員の福利厚生費などに限られていましたが、従業員の基本給や米軍施設の水光熱費、家族住宅・娯楽施設などの建設まで拡大。87年度からは特別協定を交わしています。現行協定は2015年度末(16年3月末)に期限を迎えるため、16年度以降の新たな協定を年内に締結して来年度予算に反映するとともに、来年の通常国会で年度内に協定の承認を受ける必要があります。

 日本側は当初、財政赤字を理由に、「思いやり予算」の減額を要求していました。財務相の諮問機関である財政制度等審議会の分科会でも、戦争法の成立などに言及して「『見直し』の絶好の時期」などの意見が出されていましたが、軍事費圧縮に苦しむ米側に押しきられました。


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