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2015年12月10日(木)

TPP 隠された危険を検証

調印・批准阻止へフォーラム

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(写真)TPP交渉の検証と運動を考える「検証TPP―全国フォーラム」=9日、参院議員会館

 環太平洋連携協定(TPP)の「大筋合意」の危険性を明らかにする幅広い市民団体・個人の呼びかけによる「検証TPP―全国フォーラム」が9日、参院議員会館で開かれました。英文の協定文を分析している市民団体、個人が呼びかけたものです。

 呼びかけ人の「TPPに反対する弁護士ネットワーク」の中野和子事務局長は、安倍晋三内閣が11月に公表した「大筋合意」の協定概要は、英文の協定文の10分の1であり、日米2国間並行協議も含め、隠されていることが多いと批判。「TPPは、食の安全、健康、環境、くらしを守る仕組み・規制を壊す。全文が明らかになれば、国民にとって何の利益もない協定だと分かるだろう」と語りました。

 「大筋合意」について分野別に報告した5氏は、「大筋合意」とアメリカ国民の矛盾、史上最悪の農業破壊協定の内容、医療の営利化の危険、ISD(投資家対国家紛争処理)条項で日本が訴えられる危険、食の安全などについて詳細に報告。「大筋合意には、あちこちに関税撤廃にむけた再協議のしくみや日米秘密交渉の危険な合意がある。合意協定の内容がはっきりすれば、反対運動が広がる」などと語りました。

 TPP調印・批准阻止の運動についてアジア太平洋資料センターの内田聖子事務局長が報告。アメリカでは、労働組合や市民団体、議会の反対が強く、TPP協定の実施法案は来年11月の大統領選挙が終わるまで承認される見通しがないことを紹介。「反対運動を盛り上げるため、協定全文を翻訳し、役立てるようにしたい」と述べました。

 会場いっぱいに320人を超える人たちが参加。討論では「情報公開をいっそう迫っていく」「自治体や農協を訪問し、TPP撤回の共同を広げている」「参院選挙でTPPをすすめる安倍政権に審判を下そう」などの発言が相次ぎました。


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