2015年12月7日(月)
安保関連法の廃止を求める学生・学者・市民の共同行動
志位委員長のスピーチ
6日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれた「安保関連法(戦争法)の廃止を求める学生・学者・市民の共同行動」の集会で、日本共産党の志位和夫委員長が行った連帯のスピーチは次の通りです。
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戦争法強行2カ月半 ――国民のたたかいは止まらない
みなさん、こんにちは(「こんにちは」の声、拍手)。日本共産党の志位和夫です。
戦争法・安保法の強行から2カ月半がたちましたが、私が、何よりも心強く感じているのは、法案の強行によって国民のたたかいが止まったわけではない、法案の強行を新しい出発点にして、さらにたたかいが広がっている。こんなにもたくさんのみなさんが怒りの声をあげ続けている。(「そうだ」の声、拍手)
自民党のある議員は「国民は正月のもちを食ったら怒りを忘れる」と言ったそうです(「忘れない」の声)。こういうのを「反知性主義」というのではないですか(拍手)。冗談じゃありません。決してそうならないことを、私たちのたたかいで示していこうではありませんか。(「そうだ」の声、大きな拍手)
「殺し、殺される」現実の危険が切迫している ――戦争法はただちに廃止を
戦争法ばかりは、「数の暴力」で成立させられたからといって、許したままにしておくわけにはいきません。
戦争法強行によって、いま日本がどういう状況にあるか。私は、きわめて深刻な二つの危険に直面しているということを訴えたいと思います。
一つは、日本の自衛隊が、戦後初めて、外国の人を殺し、戦死者を出す、現実の危険が切迫しているということです。
戦争法の最初の具体化として、アフリカの南スーダンのPKO(国連平和維持活動)に派兵されている自衛隊の任務の拡大が進められようとしています。少年兵を自衛隊が撃ってしまったら取り返しがつきません(「そうだ」の声)。そしてISへの空爆が、いま強化されている。この空爆への自衛隊の軍事支援について、政府は、「政策判断としてやらない」といいながら、「この法律で可能になる」ということを認めました。
アメリカが(軍事支援を)要求してきたらどうなるか。戦争法があるかぎり断れませんよ。「憎しみの連鎖」に日本が加担する。こんな道は断じて許すわけにはいきません。(「そうだ」の声、拍手)
みなさん。南スーダンが、イラクが、シリアが、初めての「殺し、殺される」ケースになる危険が差し迫っています。
こんな道は許すわけにいかない。憲法違反の戦争法はただちに廃止せよ。この声を突きつけていきましょう。(「そうだ」の声、大きな拍手)
憲法無視の独裁政治 ――日本の政治に立憲主義・民主主義取り戻そう
もう一つは、立憲主義の破壊という問題です。
安倍政権は、戦争法強行にさいして、立憲主義を乱暴に破壊するという暴挙を働きました。権力が憲法を無視して暴走を始めたらどうなりますか。独裁政治の始まりです。これは決して誇張ではありません。現に安倍政権はやっているではないですか。
沖縄をみてください。県民がみんな反対しているのに、辺野古の新基地建設の工事を力ずくでやろうとしているではないですか。沖縄で起こっていることは、立憲主義と民主主義の破壊という点で、戦争法と根が一つであり(拍手)、絶対に許すわけにいきません。(拍手)
それから、野党がみんなそろって、憲法53条にもとづいて要求している臨時国会の召集を、政府はやろうとしない(「憲法違反」の声)。まさしく憲法違反ですよ。(「そうだ」の声、拍手)
みなさん、あらゆるところで、憲法が踏みにじられ、「法の支配」が崩されようとしている。こんなことを認めるわけにいきません。
戦争法を廃止して、日本の政治に立憲主義と民主主義を取り戻していこうではありませんか。(「よし」の声、拍手)
安倍政権を倒そう、「野党は共闘を!」
2000万の署名――戦争法廃止の署名を来年の5月3日に向けてやりぬこうではありませんか。
安倍政権を退陣に追い込み、戦争法を廃止し、立憲主義をとりもどす、新しい国民の政府――「国民連合政府」を一緒につくっていこうではありませんか。(「おー」の歓声、拍手)
そしてみなさん、来年の参議院選挙です。この参議院選挙では、憲法を破って戦争法を通した自民・公明に退場の審判を下していきましょう。とくに定数1の1人区が、全国で32あります。そのすべてで野党共闘をして、全部で自民党を落とそうではありませんか。(「おー」という歓声、拍手)
いま政党間でいろいろな協議やっています。まとまるように最後まで力を尽くしてまいります(「がんばって」の声、拍手)。「ハードルが高い」という声もありますが、「ハードル」というのは「壁」ではない。越えればいいじゃないですか。(「そうだ」「がんばれ」の歓声、大きな拍手)
一つ、うれしいニュースがあります。昨日、熊本で48の市民団体のみなさんが集まって、県内の野党5党(共産、民主、維新、社民、新社会)に対して、「閣議決定の撤回」、「安保法の廃止」、「立憲主義を取り戻す」、この3点を共通の目的として、参院選で野党統一候補を擁立してほしい、このことを呼びかける記者会見をおこないました。希望ある動きです。(拍手)
政党間の話し合いを、ねばり強く進めてまいります。絶対にあきらめないで進めてまいります。同時に、地方から、熊本のような動きを、どんどん起こしていこうじゃありませんか。(歓声と拍手、太鼓の音)
安倍政権を倒そう!(「おー」の声援)
野党は共闘!(「おー」の声援)
がんばります。どうか力を貸してください。
「個人の尊厳」を守り、大切にされる新しい日本をつくろうじゃありませんか(「そうだ」の声)。ありがとうございました。(大きな拍手)