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2015年12月4日(金)

きょうの潮流

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 その人の演説会には住民がござを手に場所取りに走ったといいます。戦後の米軍政下で弾圧に屈せずたたかい抜いた瀬長亀次郎さん。しまくとぅば(島言葉)を交えた痛快な演説は、老いも若きも引きつけました▼当時、「銃剣とブルドーザー」によって次々と土地を奪われた沖縄。瀬長さんは占領地での略奪を禁じた国際条約を説明しながら激しく糾弾。しまくとぅばで「家や田んぼ、牛や馬やヤギ、すべて私たちのものだ」と語りかけ、県民を勇気づけました▼地元紙の沖縄タイムスが日曜日に掲載する「うちなぁタイムス」に紹介されています。記事の中で瀬長さんの次女、内村千尋さんは「うちなーんちゅの魂を表現していた。沖縄の『代弁者』という思いがあったはず」▼県民の魂を伝えてきた「瀬長節」はいま、「翁長節」へ。辺野古の埋め立てをめぐる国との訴訟。法廷に立った翁長知事は「自由、平等、人権、自己決定権をないがしろにされてきた魂の飢餓感」を、切々と訴えました▼虐げられてきた歴史を背負い、戦後70年の今また、海上での銃剣とブルドーザーで沖縄の美しい海を埋め立て、基地をつくろうとするのか―。思いをこめた意見陳述は、世界一危険な普天間基地を長年放置しておきながら、それを理由に新たな犠牲を強いる日本政府への痛烈な批判でした▼県民一人ひとりが瀬長さんや翁長さんになったような不屈の闘争を続ける沖縄。それは日本の民主主義を守る全国の仲間とともに国の横暴を裁くたたかいです。


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