2015年12月3日(木)
相次ぐ同性愛差別発言
自民系議員に抗議の声
クリス松村さんも批判
自民系議員による同性愛者に対する差別的な発言が続いていることに対し、性的マイノリティー(LGBT)当事者や市民から批判が相次いでいます。
神奈川・海老名 鶴指市議
神奈川県海老名市の鶴指眞澄市議(自民系無所属)は、自身のツイッター上に「同性愛は異常なのだ。異常人間の行動を正当化した報道はするな」などと書き込み、多くの批判を受けて11月29日に削除。市議会議長からも口頭で厳重注意を受けました。議員辞職はしない意向といいます。
LGBT当事者や支援者らでつくる「LGBT法連合会」は鶴指市議の発言に対して、「公職にあるものが性的指向を理由とする差別発言は断じて許されるものではない」との声明を発表しています。
ゲイ(男性同性愛者)であることを公表しているタレントのクリス松村さんは自身のブログで、「同性愛は異常」という言葉に「自分はおかしいのではないか」と何回悩んだかわからないと打ち明け、「(鶴指市議の)発言は、『死ね』『キモイ』と同レベル」だと批判しています。
内閣府の「自殺総合対策大綱」では、LGBTの自殺念慮の割合が高いことなどについて、「無理解や偏見等がその背景にある」と指摘しています。
海老名市議会事務局によると、鶴指市議の差別発言に対し、2日までに市民からの意見が約300件寄せられ、9割以上が批判の声です。
東京・練馬 小泉区議
東京都練馬区の小泉純二区議(自民党)は同30日の区議会本会議で、同性カップルをパートナーと公認する制度を取り入れた渋谷区の条例に対し、「男らしさや女らしさ、男女による結婚を尊重し祝福する日本社会の価値観を否定する」ものと発言。「同性カップルからは子どもは生まれない」「婚姻は次の世代を産み育てること」とも述べました。子どもを持たない異性カップルをも傷つけるものです。
練馬区にも市民から批判意見が寄せられています。