2015年11月28日(土)
沖縄 辺野古米軍基地内で発見の土器など
県が文化財と認定
新基地建設に影響の可能性も
沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設予定地であるキャンプ・シュワブ内の辺野古崎周辺および北側海岸一帯で10月に見つかった埋蔵物について、県教育庁文化財課は27日、文化財と認定しました。
同課は、名護市教育委員会から提出された「埋蔵文化財発見届」を受け、24日に埋蔵物が保管されている名護博物館で鑑査を実施しました。
その結果、土器、陶磁器類では、貝塚時代後期(約2000~800年前)の土器のほか近世の壺(つぼ)屋産の荒焼の壺などであることが判明しました。石器、石製品類では、貝塚時代後期ころのものとみられる磨石(すりいし)(木の実などをすりつぶすための石器)や、河原石の片面を打ちかいて製作された石核石器などでした。県文化財課は全17点を埋蔵文化財と認定しました。
埋蔵物の写真は、米軍の同意がいまだ得られていないため公開されていません。
発見現場周辺では、船舶を停泊させるときに使ったとみられる「碇石(いかりいし)」が6月に見つかっています。名護市の稲嶺進市長は同日の会見で、「その地域を遺跡として認定してほしいという手続きをこれから進める」と述べました。県との調整で遺跡と認定されれば、文化財保護法に基づいて、遺跡の範囲などを調べるための試掘調査や測量などが行われます。
一帯は、新基地建設に向けた仮設道路や仮設ヤードの予定地にかかっており、試掘調査が行われれば、基地建設工事に影響が出る可能性があります。